ブリヂストン・モータースポーツは、今週末のF1第13戦ハンガリーGPで、提携4チームに好成績をもたらすことを目指している。ブリヂストンの技術部門は、各チームに、目的遂行に必要なタイヤを供給するために、最近の開発を行っている。
カレンダーでは残り6戦となっているが、スクーデリア・フェラーリ・マールボロはこれまでの12戦中11勝を挙げ、コンストラクターズタイトル獲得をすでに視野に収めている。ポイントは1点1点が貴重だ。
ザウバー・ペトロナス、ジョーダン・フォード、ミナルディ・コスワースも、コンストラクターズポイントをめぐる争いの中で、ハンガリーGPに向けてのブリヂストンの開発から恩恵を得ることを期待している。
安川ひろしモータースポーツ・ディレクターは、次のように語った。「ハンガリーGPは、モナコ、フランス、ドイツのレースと同じく、今年、優勝を目指している一戦だ。我々のエンジニアたちはこの挑戦に応えられただろうと、私は自信を持っている。提携チームのこれまでの成績を見れば、真に団結した努力がなされてきたことが明白だ。ドイツの後に短い休暇があったことで、我々はリフレッシュし、新たな活力を得て、今季残りの6戦に臨むことができると感じている」
1400本のブリヂストン・ポテンザ・F1タイヤが、4.381kmのハンガロリンク・サーキットのために、特別に選択された。ハンガリーGPは例年、カレンダー中でも特に暑いレースとなり、しっかりしたトラクションを要する低速から中速のコースで行われるため、ブリヂストンのF1タイヤの中でもソフト寄りのコンパウンドの使用が必要となる。全体としては、4種類のドライ用スペックが、ブリヂストン勢の4チームのためにハンガリーに送られている。
菅沼寿夫テクニカル・マネージャーは次のように付け加えた。「テスト禁止期間があるので、この先のハンガリーGPに向けての我々のタイヤ選択は、主として先日のスペイン、ヘレスでのテストで完了していた。あのテストでは、開発プログラムの中で意義ある前進が見られた。前戦のホッケンハイムで使用したタイヤのパフォーマンスを評価する時間もあったので、その結果も加味して、今週末に向けてのタイヤ選択を行った」
「我々は、スムーズな路面も考慮に入れており、しっかりしたグリップを出すために、ソフトなコンパウンドのレンジからスペックを選択した。ハンガリーは、平均速度の点からは2番目にスローなサーキットであり、路面温度は高くなることが考えられるので、コンペティティブなタイヤを作り出すうえで、特別な難しさが加わる。去年は、ブリヂストンにとって意味深いレースとなり、我々はそこから多くを学んだ。今年は、もっとよい結果を見られるのを楽しみにしている」