スペイングランプリ プレビュー:2015年5月7-10日 バルセロナ
P Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアム、ピレリがグランプリタイトルスポンサーを務めるバルセロナに登場
シーズン中屈指の厳しいサーキットで、左フロントタイヤが最も酷使される
今シーズン初めて、Formula One、GP2、GP3が同時開催:
グランプリ後には2日間インシーズンテストが行われる予定
2015年5月4日、ミラノ
Formula Oneが、2回のプレシーズンテストが行われたバルセロナへ戻ってきます。テスト時よりもかなり温暖な気候になっていることでタイヤにとっての厳しさは増しています。高負荷のコーナーとシーズン中で最も粗いアスファルトが舞台のスペイングランプリには、P Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムが最適な組み合わせとなります。ピレリがタイヤ供給を行うGP2とGP3も開催されます。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「スペインでは、テストを通じて常に大量のデータを収集していますので、ここは我々にとっては馴染みのある場所です。タイヤの観点では、今年のバルセロナは再びフロント・リミテッドのサーキットとなりそうです。昨年は、マシンのトラクションとトルクが増大したことによって、バルセロナでは初めてリア・リミテッドの決勝となり、リアタイヤを長もちさせることがピット戦略の主軸となりました。今年はリアタイヤ構造の改良により、2年前と同じフロント・リミテッドに戻ると思います」
「しかし、このことが必ずしもピットストップ回数の増加には繋がりません。今年も昨年同様、2ストップが主流になるでしょう。最も大きな不確定要素は天候です。過去のバルセロナでは、非常に暑いコンディションの時もありましたが、いつもそうとは限りません。また、例年多くのチームが、ヨーロッパラウンドのスタートにあわせて、重要なアップグレードを導入します。これらのアップグレードが、我々の2015年型タイヤとどのように相互作用するか、とても興味深いところです」
タイヤにとってのチャレンジ:
カタロニアサーキットでは、長い高速コーナーと複数のクイックな方向転換の存在によって、タイヤに非常に大きな負荷がかかります。特に、シーズン中で2番目に大きな横方向の荷重によって、左側のタイヤへの負荷が大きく、左フロントタイヤが最も酷使されます。
バルセロナでは、高速コーナー通過時の良好なグリップを確保する目的で、マシンはハイダウンフォースのセットアップで走行します。そして、このダウンフォースがタイヤへの負荷を増大させます。この結果、トレッド表面温度は130°C近くにまで達します。
スペイングランプリ過去10戦中、ポールポジションからの優勝は8回、2列目以降からの優勝は1回のみです。
ピレリは今回、GP2とGP3、またレース後の火曜日と水曜日に行われる2日間テスト用のタイヤも持ち込みます。したがって、4000本近いタイヤが、14台のトラック(ピレリ・ホスピタリティの機材を積んだトラックも含まれます)でバルセロナに持ち込まれることになります。
昨年の戦略とレースの概要:
昨年は、トップ3全員が2ストップ戦略を採り、最高位の3ストッパーは、15番グリッドからスタートして4位に入賞したレッドブルのセバスチャン・ベッテルでした。メルセデスのルイス・ハミルトンがチームメイトのニコ・ロズベルグを抑え、ミディアム?ミディアム?ハードと繋ぐ戦略で優勝しました。ロズベルグは、ハミルトンとは異なるミディアム?ハード?ミディアムの2ストップ戦略を採りました。
予想される両コンパウンド間の性能差:ラップあたり0.8 ? 1.2秒
予想される決勝時の天候:温暖なドライコンディションが予想されます。日中の気温は25°Cに達する可能性もありますが、夜間には13°C近くまで下がります。土曜日までは若干の曇り空もありそうですが、日曜日の決勝は晴れになる見込みです。
(ピレリ ジャパン株式会社 プレスリリース)