インディアナポリス・モータースピードウェイの社長、ジョーイ・チットウッドは、F1は将来またアメリカで開催されるだろうと語った。同サーキットのオーナー、トニー・ジョージとバーニー・エクレストンが、同地でのグランプリ開催契約の更新に関し、金銭面で合意に達することができなかったため、アメリカGPは2008年のF1カレンダーから脱落した。
しかしながら、チットウッドは、伝説的なこのサーキットでのF1はこれで終わりではないとの確信を失っておらず、そう遠くない将来に同地で再びF1が開催されることもありうると考えている。7年前、F1を約10年ぶりにアメリカ合衆国に再び誘致するために、多額の資金がつぎ込まれ、既存のオーバルコースの内側に、まったく新しいインフィールドセクションを設けるなどの作業が行われた。
「私は、F1が戻ってくると思う。本当にそう思う」という、ニューヨークのブルームバーグ・ニュースサービスに対するチットウッドの発言を、Planet-F1.comが伝えている。
「はっきり決まっていることは何もないが、対話が行われてはいる。正しい計画ができてくれば、誰もがそこから利益を得られるだろう」
「私たちは所有地に多額の投資を行った。F1が去ってしまい、失望したよ。私たちは、いつかF1を再び復活させることができるのかどうか、確かめようとしている」
しかしながらエクレストンは、アメリカGPのカレンダー復帰の望みに水を差すようなコメントをしている。2005年のアメリカGPでは、タイヤの問題により決勝参加台数が6台という、前代未聞のレースを行ってしまったこともあって、F1はアメリカでは人気がなく、そのためアメリカGPの開催は無理だと彼は考えているのだ。これは、アメリカが特に重要な市場であると考える、多くのチームやマニュファクチャラー、スポンサーの希望とは相反するものだ。
「アメリカはヨーロッパと同じくらい大きな大陸だ」とエクレストンは、F1の公式ウェブサイトのインタビューで述べた。
「ヨーロッパと同じだけの効果を得るには、私たちはあそこで8回のレースをしなくてはならない。アメリカ合衆国でたった1回のGPをするだけでは、F1の人気を高めることはできないだろう」