レノボ・ジャパン主催のF1トークショーが27日、都内のホテルで開かれ、ブラジルGPでレースデビューを果たした中嶋一貴が帰国後初のイベントに出席、先輩ゲストと共にトークショーに臨んだ。
この日は悪天候にも関わらず、初レースを終えたばかりの一貴に会えるとあって、会場には多くのファンが来場。大広間に用意されたおよそ300席の椅子はあっという間に埋め尽くされ、改めて一貴への関心の高さが伺えた。
トークショーは1部と2部に分けて行われ、第1部では、元ホンダF1総監督の桜井淑敏氏が進行役となり、片山右京氏と一貴の3人で「フォーミュラ・ワン 人間編」と題したトークを展開。
桜井氏は、当時のフランク・ウイリアムズとの思い出や、一貴の父である中嶋悟氏(現中嶋企画代表)に関する逸話を披露しつつ、質問にハッキリと受け答えをする一貴の人間としての成長ぶりに終始、感嘆の声をあげていた。また一貴も先週のレースを振り返り、「自分なりのレースができました」と、改めてブラジルでの結果を報告した。
ウイリアムズでITマネージャーの職にあるクリス・テイラー氏とレノボの製品担当者を招いて行われた第2部では、F1のもう一つの顔「テクノロジー」をテーマに話が進み、現役ドライバーが広く取り入れているという“シミュレーター”についての話題が中心を占めることに。テイラー氏の丁寧な解説もあってか、出席者をはじめ会場に詰めかけたファンも熱心にこれに聞き入っていた。
最後には出席者それぞれの夢が語られ、一貴も「ウイリアムズのタイトル獲得にチームの一員として貢献したい」とコメント、将来の活躍をファンに誓うと会場からは大きな拍手が贈られ、およそ4時間に渡るトークは終了を迎えた。
その後、イベントの締めくくりとして、ファンの質問コーナーが設けられ、来年の一貴のシート獲得は95%以上間違いないといった声も聞かれる中、シミュレーターやレノボの技術サポートに関する質問などテクニカルな一面にもファンの声が集中。日本人のF1への幅広い関心が伺える、充実なイベントとなった。