ヤルノ・トゥルーリは、最終戦ブラジルGPでのトップ8フィニッシュは、トヨタチームが冬に向かうにあたり、モチベーションの源となるだろうと述べている。トヨタは、この2007年は厳しいシーズンを過ごしてきた。
トゥルーリとチームメイトのラルフ・シューマッハーは、今季たった13ポイントしか獲得できず、コンストラクターズ選手権では6位に終わった。ただしこれは、マクラーレンが、スパイ事件への関与によって選手権から除外されたうえでの結果だ。
トゥルーリ自身は、最近のシーズンで見せていた、表彰台を獲得できるだけの速さを見せられなかった。そして、6月のアメリカGP以来、1ポイントも獲れないまま最終戦に臨むことになった。
しかしながらトゥルーリは、週末を困難な形でスタートしたものの、TF107のハンドリングの問題に取り組んで盛り返し、シーズンを8位フィニッシュで締めくくることができた。この結果は、チームが2008年の準備を開始するにあたり、特別なモチベーションを与えてくれるものだ、とトゥルーリは考えている。
「チームはシーズン中ずっと、とても頑張って働いてきたが、様々な理由から、僕らは長いことトップ8に入れないでいた」とトゥルーリ。
「またポイント圏内に復帰して、シーズンを終えられたのは嬉しいし、僕らが来季に向けて働いていくうえで、特別なモチベーションを与えてくれるよ」
「F1では開発は決して止まることがないので、ひとつのシーズンが終わると、チームはもう次のシーズンのことを考えている。僕は冬のテストが始まる前に、家族と一緒に短い休暇を過ごすけれど、ファクトリーのみんなが、すでに全力でTF108に取り組んでいるんだ。僕らは2007年は困難なシーズンを過ごしたけれど、どこを改善したらいいのかは分かっているし、チームは成功しようというやる気にあふれている。今年は大変な時があったけれど、チームは決してあきらめなかった。今や僕らはパフォーマンスを改善し、2008年にもっといいシーズンを過ごせるチャンスを持っているんだ」
今回のレースは、ラルフ・シューマッハーと僚友として共に走る最後のレースとなった。ラルフが2008年に向けて、他へ移籍することを発表したからだ。トゥルーリは、元同僚の将来の幸運を祈っている。
「ラルフは、トヨタで3年にわたって僕のチームメイトだった。僕のF1生活で、これほど長く同じチームメイトと仕事をしたことはなかったと思う」とトゥルーリは語った。
「F1ではどのチームでも必ず、チームメイト同士の戦いがあるものだし、いつだってチームメイトを負かしてやりたいと思うものだ。でも、ラルフとはとてもフェアなバトルができたよ」
「僕らはふたりとも、チームの前進を助けるという同じ目的を持っていて、協力し合ってマシンを開発した。彼の将来のために、心から幸運を祈っている」