ミッドランドMF1レーシングは、ベルギーのメトリス社とのスポンサー契約を締結し、同社がサポートするジェフリー・バン・フーイドンクを、12月8日のヘレステストに参加させると発表した。
バン・フーイドンクは15日、英シルバーストンにあるチーム本部でシート合わせを行った。MF1レーシングは12月7日〜11日の5日間にわたってテストを行うことになっている。フーイドンクを含む何名かのドライバーを走らせて、“将来有望なドライバーを評価する”機会を持つのが目的である。
チームのマネージングディレクター、コリン・コレスは、次のように述べた。
「ジェフリーについては、彼がフォーミュラ・ルノーやF3で走っていたころから知っている。彼はどちらの選手権でも立派に活躍していた」
「彼に対し、自身のスキルと潜在能力を示すチャンスを提供することができ、我々としても非常に喜ばしい」
バン・フーイドンクは目立った成績の残せなかったF3000時代を経て、今年は新シリーズのユーロカップ・メガーヌ・トロフィーに参戦した。だが、再びシングルシーター・レースへの復帰を目指し、このテストの話に飛びついた。
「ホッケンハイムでドイツGPが開催されている時に話が出て、僕のマネージメントとスポンサーがミッドランド・チームと交渉していた。今回のヘレステストは、その交渉がうまくいった結果なんだ」と、バン・フーイドンクは説明した。
「あの時以来、このテストが実施されるようにと、僕らは本当に必死だった。数カ月前に声がかかっていてよかったよ。(F1テストに向けて)体力作りをすることができたからね」
「ヘレスは高速コーナーがあって、要求の大きなサーキットだ。首への負担がすごいだろうけど、ちゃんと適応できると思っている。去年はミサノ・サーキットでのミナルディのテストに参加して、F1マシンをドライブした経験があるから、ある程度ならば予想できるんだ。シングル・シーターの経験も十分に積んできているしね」
「ただF1マシンというのは、他のカテゴリーのレーシングマシンとは比べ物にならない。大変だろうけど、エキサイティングな1日になるはずだ。このチャンスをもらったことには興奮しているよ。ベルギー国内の人たちは、F1で新たな母国人ドライバーが登場するのを心待ちにしているから、余計にね。ベストを尽くすのは当然だけど、その後はどういう未来が開けてくるのか、結果を待つのみだ」
また、ミッドランドは、MF1の名称で活動を開始する2006年に向け、光学測定装置のスペシャリストであるメトリス社と、オフィシャル工業サプライヤーとしての契約を結んだ。
コレスとメトリス社CEO、バート・バン・コペノルは、16日に契約を締結、同社はチームに対し、ハイテクの光学測定システムを提供することとなった。このシステムは、寸法上の品質管理、テスト、リバース・エンジニアリング(逆行分析)において役立ち、これによって、レギュレーションで厳しく設定された許容値内に収めるための作業を必要とされるチームは、研究開発の時間を短縮することができる。
バン・コペノルは次のように述べている。
「我がメトリス社は、ミッドランドMF1チームのオフィシャル工業サプライヤーとして契約したことを、大変誇りに思う」
「MF1レーシングと協力し合い、モータースポーツの頂点で知名度の高い同チームと手を組むことは、素晴らしく名誉なことであると同時に、重大な責任を感じるところだ。F1界で活動するということは、自動車メーカーの市販車に対応したメトリスの光学測定による解法システムなど、新技術の飛躍的な進歩を示す素晴らしいチャンスである」