BARホンダのスポーティングディレクター、ジル・ド・フェランが、チームは2006年シーズン中に優勝できると自信を覗かせている。
BARは2004年、コンストラクターズ選手権でフェラーリに次ぐ2位の成績を収め、周囲の期待以上の結果を残したが、今シーズンは6位に低迷した。
とはいえ、ド・フェランは、新シーズンに向けてホンダが同チームの株式を100%取得し、新たにルーベンス・バリチェロをジェンソン・バトンの僚友に迎えることで、念願の初優勝が狙えるだろうと語る。
「まず、(ホンダの100%出資によって)チームはこれまで以上に安定するはずだ。次に、ホンダは妥協をしない会社だ。彼らは目的達成のために、すなわち優勝するために、必要なことは何でも行うだろう。彼らはこれまでも常に、モータースポーツのさまざまなカテゴリーにおいて、優勝を目指してすさまじい努力をしてきた。今回のプログラムでもそうなるだろう。タバコ会社からのスポンサーシップは、将来的に不透明である。従って、私が考えるに、ホンダの買収がもたらすであろう最も重要な点は、チームの安定性、並びに優勝へのコミットメントである」
「ルーベンスは、F1史の中で最も成功を収めてきたチームのひとつであるフェラーリに在籍しており、その豊富な経験をチームにもたらしてくれるだろう。人は、一度覚えたことは忘れない。知識が頭の中に叩きこまれているからね。ルーベンスは、その知識をチームにもたらしてくれる。もちろん、なんと言っても、彼には才能がある。私たちはみんな、彼が速いドライバーだと認めている。私たちのようなチームは常に、最高のドライバーを揃えるようにしなければならない。ジェンソンとルーベンスなら、バッチリだ」
BARのボス、ニック・フライは以前、2006年中に優勝したいと語っており、ド・フェランも、トップチームが来季も優勝争いを演じるだろうが、BARも優勝できないわけがないと述べる。
「私たちは、優勝できるドライバーを2人抱えている。また、デザインチームも、レースチームも、素晴らしいマシンを造るだけでなく、優勝という目標を達成するべくマシンを走らせられると自信を持っている。もちろん、優勝するには、あらゆる要素がうまくかみ合う必要がある。それは非常に大仕事だ。しかし、私は“2位でフィニッシュしよう”などと考えて朝を迎えることはない。自分がドライバーだった時、そんなことは考えなかったし、いまもそうだ。レースに勝ち、タイトルを獲るためにやっている」
「マクラーレンやルノーが来季は低迷するなどとは考えてもいないが、私たちが今年以上に躍進することを願っている。もちろん、フェラーリは侮れない。レッドブルは、数々のウイニングマシンをデザインしてきた人物(エイドリアン・ニューエイ)の協力を得ることになった。従って、彼らだって、来季は今年以上に強くなるはずだ」