今週末、F1第18戦日本GPが開催される。BARホンダの佐藤琢磨は、“いろんな意味で特別”であるという母国グランプリで、いいレースを披露したいと望んでいる。
琢磨は2006年のシートを探しているところとあって、是非ともポイントを獲得したいと願っている。例年母国GPはうまくいっており、F1の初ポイントを獲得したのも2002年のジョーダン時代であったし、それ以降も現在のBARで、2003年、2004年と連続入賞を果たしている。
熱狂的なファンが応援してくれることもあって、好きなサーキットのひとつであるというそのサーキットで連続入賞をさらに伸ばしたいところだろう。
「当然、鈴鹿に戻ってくるとすごくワクワクするし、母国ファンの前で素晴らしいレースができるようにと期待している」と琢磨。
「日本GPは、いろんな意味で格別なんだ。地形の自然な起伏を生かした鈴鹿サーキットのレイアウトが大好きだし、もちろん、グランプリ期間中の雰囲気も最高だよ。コースのコーナーとのコンビネーションは相当にチャレンジングだけど、走るのがものすごく楽しい。低速から高速まで、スピード格差のあるコーナーがたくさんあって、それが独特な8の字を描いていることからも、マシンのセットアップをきちんと仕上げていくのが大切なんだ。それに、いいバランスも必要だ。ターン1とターン2を抜けてS字へと入っていく部分は、ほとんどがコーナーリングだから、そこでは特にそうだね」
ジェンソン・バトンは、BARがブラジルGPでのタイヤトラブルを克服して、ホンダのホームレースとなる鈴鹿では強力なパフォーマンスを見せられると期待している。
バトンは8戦連続でポイントを獲得して、次の日本GPに臨もうとしている。今季最後から2戦目の日本GPで、彼は大きな声援を受けるドライバーのひとりとなりそうだが、その応援にいい成績で応えるのが目標だと語っている。
「鈴鹿はホンダのホームコースだから、特別だよ」とバトンは語った。「僕はこれまで鈴鹿でたくさん応援してもらっている。特に、ホンダとBARホンダチームに関わっているからだ。またあそこへ行くのが楽しみだし、ブラジルでの問題を解決できれば、そこそこ速く走れると思うよ」
「鈴鹿は精神的にも肉体的にも、かなり厳しいサーキットだ。あそこではとても正確に、なおかつ、とてもコンスタントに走らなくちゃならない。それが難しい。間違いなく、僕の大好きなコースのひとつだよ」
BARのスポーティングディレクター、ジル・ド・フェランは、バトンも琢磨も、鈴鹿で最新スペックのホンダエンジンの恩恵を受けるだろうと語った。また、チームは母国で戦うことを楽しみにしている、とも付け加えた。
「シルバーストンと共に、ここは私たちにとって最も重要なグランプリのひとつだ。ホームレースのひとつといえるし――ホンダだけでなく、琢磨のホームでもあるからね」と、ド・フェランは語った。「鈴鹿のコースは、伝説的なドライバーズサーキットだ。このレースに向けて、ジェンソンもタクも、ホンダの最新スペックのエンジンを使用するし、マシンにはさらに改良が施されることになっている。次の週末に、大勢の日本のF1ファンの方々だけでなく、ホンダファミリーの応援団の前でも、パフォーマンスできる機会を持つのを嬉しく思っている」