残り2戦となった2005年シーズンのF1世界選手権であるが、来週に迫った、トヨタにとってのホームGPとなる第18戦日本GP及び、最終戦中国GPへと開発の手は緩められていない。パナソニック・トヨタ・レーシングは、V10エンジン最後となる戦いへ向けて、9月28日(水)から3日間、スペインのヘレス・サーキットで行われたF1合同テストに参加した。今回のテストには、3日間を通してリカルド・ゾンタが参加し、来季へ向けたV8エンジン搭載車と従来型“TF105”をテストした。また、初日の28日(水)には、ラルフ・シューマッハーが“TF105B”をテスト。29日(木)、30(金)はヤルノ・トゥルーリが改良型“TF105B”を引き継ぎ、従来型“TF105”との比較を行った。
ラルフ・シューマッハー
TF105/10B
ベストラップ:1分17秒603
周回数:88周
走行距離:389.664km
今回のプログラムはどのようなものでしたか?
「今回は丸一日通して改良型の“TF105B”をテストし、有意義なデータを得た。90周近い距離を走破し、従来型“TF105”と比較してどのようにフィーリングが異なるか良く分かった」改良型“TF105B”の印象はどうですか?「良い感触を得た。私にはこちらの方が合っており、今シーズン、これまでに従来型“TF105”で感じていた問題のいくつかについて改善されていると思う。それは良い進化であり、来る日本GPではこの“TF105B”を使用することになるだろう」
ヤルノ・トゥルーリ
TF105/10B、TF105/06
ベストラップ:1分17秒047
周回数:182周
走行距離:805.896km
あなたも改良型“TF105B”のテストを急遽行うことになりましたが、どうでしたか?
「若干のセットアップ作業を行った後、2日目と3日目に、従来型“TF105”と改良型“TF105B”を比較する良い機会を得られた」改良型“TF105B”を日本GPで使用することに決めたのですか?「その通りだ。私にとっては、必ずしも1周のラップタイムで良い結果が出たわけではないので、選択はやや難しいものだったが、ロングランでの一貫性は高く、より可能性を秘めている。レース距離では速くなっているはずだ。また、今後、来シーズンへ向けた冬季テストでもこの改良型“TF105B”をベースにテストを行っていくことになるだろう」