イタリアGP初日フリー走行で、B・A・R Hondaの2台は順調に初日のプログラムを消化した。
トルコから再び、ヨーロッパに戻っての2連戦。その初戦イタリアGPの舞台となるモンツァでは、ほんの1週間前に合同テストが行われている。それもあって初日午前中のフリー走行では、第3ドライバーをのぞく、各マシンの周回数は通常より少なめだった。そんな中、佐藤は積極的な走りでレギュラードライバー最多の13周をこなし、7番手タイム。バトンはチェック走行の2周だけにとどまり、19番手だった。
午前中は薄い雲に覆われていたサーキット上空だったが、午後になって晴れ間が広がり、気温は32℃、路面温度は47℃まで上昇した。1週間前のテスト時よりはるかに暑いコンディションの下、B・A・R Hondaの2台は主にタイヤ選択のプログラムを集中的にこなす。そして午前中の走行を控えたバトンは、レギュラードライバー中最多の26周、佐藤もバトンに続く23周を順調に走り込み、佐藤17番手、バトン18番手タイムで初日フリー走行セッションを終えた。
■佐藤琢磨
「今日は順調に予定していたプログラムを消化できました。路面コンディションは先週のテストに比べて大きな違いはありませんでしたし、マシンのバランスも良かったです。今日の午後はマシンセットアップより、タイヤ評価に専念しました。でも明日までに、もっとペースを上げるために頑張らないといけません。全体的には良いスタートを切れたと思いますし、週末に向けてよりパフォーマンスが高まることを期待しています」
■ジェンソン・バトン
「先週のテストで十分な下準備をしたので、今日は通常の金曜日のプログラムを計画通りにこなしたよ。でも、今夜から明日の朝にかけて、やらなければならないことが残っているから、その中でどれだけペースを上げられるかに注目しないとね。でも、明日の朝のフリー走行を見てみないことには何とも言えないね」
■ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今日は、いつもと同様にタイヤ評価の作業を進め、いくらか良いデータを収集できた。タイムシートを見る限り、我々にはもっとスピードが必要だが、もちろん、金曜日の状況だけで他のチームがどの程度の速さを持っているのかを見極めることは難しい。2人のドライバーとも、マシンのハンドリングには満足しておらず、今夜中にデータを見極め、明日に向けて改善策をまとめたい」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「今日はいつもの金曜日と同様に、初日プログラムをこなしました。エンジンの調子も良く、耐久性を活かして他のライバルチームよりも多くの周回をこなせ、十分なデータを収集することができました」