ジョーダン・グランプリは今週末のイタリアGPにて、改良型EJ15Bをついにレースに投入することになった。ティアゴ・モンテイロとナレイン・カーティケヤンのどちらかが新車をドライブするということになり、コイントスの結果、モンテイロがチャンスをゲットした。
2004年型車をベースに開発し今シーズン開幕時から使っていたEJ15に大きな変更を加えたEJ15Bは、今夏中旬からテストが行われてきたが、なかなか期待通りの仕上がりに至らず、特にクーリングの問題のためハンガリーかトルコかといわれたデビューが見送られてきた。
ジョーダンは、先週のモンツァでの合同テストで、モンテイロ、カーティケヤン、ニコラス・キエーサ、ニッキー・パストレリの全4名の貢献によりEJ15Bをほぼ1400km走らせた。そして、いざ二人のレギュラードライバーのいずれに新車のレースデビューを委ねるかという選択に迫られると、チームはきわめて科学的方法、コイントスに頼った。この儀式はミッドランド会長でチーム監督のアレックス・シュナイダーによって執り行われ、結果、モンテイロがチャンスを勝ち取ることになった。
「先週のモンツァ・テストはとてもうまくいった。予想以上だったと思うよ」とモンテイロ。
「新車は3日間走らせてまったく問題がなく、今のところかなりの信頼性を示している。これはとても前向きな進歩であり、モンツァでのレースが楽しみだ」
「コイントスに勝てたのは幸運だったが、モンツァはとてもトリッキーで高速なトラックだし、新しい車でレースに出るには決して簡単な場所ではない。ダウンフォースが低いため、ブレーキングゾーンでのバランスの良さがとても重要になるだろうが、僕らとしてはなんとかこれに取り組んで、いいレースにできればと願っている」
実に100パーセントの完走率をもってイタリア入りするモンテイロ。レース未経験の新車投入は危険な賭けになるかもしれないが、チームは向上しつつある信頼性もあって、EJ15Bならモンツァでも十分に高性能を発揮できると自信を抱いている。
一方のカーティケヤンは次のように語った。
「僕らはトップチームとの差を縮められていると思うし、とても勇気付けられる状況だから、コイントスに負けてモンツァで新車をドライブできなくなったのはとても残念だ。しかし、僕はモンツァが大好きなので、全力を尽くしたい」