初開催となるトルコGP初日フリー走行で、B・A・RHondaのジェンソン・バトンは5番手、佐藤琢磨は10番手タイムだった。
今回がはじめての開催となるトルコGPは、真夏のイスタンブールとあって、今季19戦中最高の暑さに見舞われるだろうというのが事前の大方の予想だった。ところが初日のイスタンブールパーク・サーキットは、思ったほど気温が上がらない。曇りがちの天候だったこともあるが、午前中に行われた1回目のフリー走行は、気温29℃、路面温度41℃というコンディションだった。
真新しい舗装に加え、はじめてのGP開催だけに路面の状況は悪い。そんなコンディションの中、M・シューマッハ(フェラーリ)以下、何人ものドライバーがコースを飛び出したり、スピンを喫した。一方、B・A・RHonda勢は予定通りのメニューをこなして、バトン5番手、佐藤9番手タイムだった。
昼頃になっていったん青空の広がったサーキット上空だったが、午後のセッションが始まる頃には、上空は再び雲に覆われた。そのせいか気温は27℃、路面温度は34℃まで低下した。バトンと佐藤は10周のロングランを繰り返し、2種類のタイヤを交互にテスト。午前中の自己ベストを1秒6以上更新したバトンは5番手タイム。佐藤は10番手で初日フリー走行を終え、予定していた初日プログラムを順調に消化した。
■ジェンソン・バトン
「新しいサーキットでの初走行を楽しむことができたし、とても良いコースレイアウトだと思うよ。最後の複合コーナーであるターン12に入る時のブレーキングなど、少しバンピーなエリアもあるけれど、全体的にとてもエキサイティングだ。気温も今日よりはかなり上がるはずだし、レースは必ず面白い状況になるだろう。今日は計画していたプログラムを完了したし、パフォーマンスもまずまず良かったので、この週末は期待できると思うよ」
■佐藤琢磨
「良いセッションでしたし、新しくてチャレンジングなサーキットでの走行はエキサイティングでした。とても素晴らしいコース設計だと思います。今日は何のトラブルも無く、通常の金曜日のプログラムを完了できました。これからが重要なのですが、データを分析し、ミシュランと明日以降のタイヤについて検討します。まずまずのペースを見せることができたことは、明日に向けて良い兆しですから、明日がとても楽しみです」
■ジル・ド・フェラン B・A・RHondaスポーティングディレクター
「我々は、この興味深くチャレンジングなサーキットで良いスタートを切ることができた。舗装が新しいにもかかわらず、路面のグリップはまずまずで、良いマシンバランスを得ることができた。多くのドライバーがコースオフを喫していたが、我々のドライバー達は問題なく新しいサーキットを習得できたようだ。2台ともトラブルなく、全てのプログラムを終了できたので、これよりレースタイヤの選択という重要な作業に向けて、今日収集した全ての情報の評価に入らなければならない。マシンにはかなりの戦闘力があるので、明日の予選とレースを楽しみにしている」
■中本修平 HondaRacingDevelopmentエンジニアリングディレクター
「いつものことながら、今日のような新しいサーキットでは、初日金曜日にはたくさんの仕事をこなさなければなりません。今日は両ドライバー揃って予定していたプログラムを全て終えることができましたし、レースに向けて良い基盤を築くことができたと思います」