今季アメリカGPは‘ミシュラン事件’により大失敗に終わったにもかかわらず、バーニー・エクレストンは、2006年に同GPが開かれない理由は見当たらないと発言した。
ミシュランの7チームが安全上の理由からレースに出場しなかったため、残る6台だけが出走するという茶番を目の当たりにし、不信感を抱いた観衆からはすでに不満の声があがり、アメリカでのF1の未来は注視されるところとなっている。
ミシュランはその後、こうしたファンにチケット代を払い戻そうと動き始めているが、インディアナポリス・モータースピードウェイのジョー・チットウッド社長は、トラック上でのあの大失態を同会場で埋め合わせるチャンスをF1が手にできるのか否か確信がないと語っていた。
しかし、エクレストンはAP通信に対し、来シーズンの契約がすでに成立していることから、予定通りレースが開かれない理由がない、とコメントする。
「すべての人々が理解してくれていることを願い、また理解していないならこれから分かっていただきたいのは、なぜ一連のあの騒動が起きたかということだ」と彼。「あれはフォーミュラ・ワン・マネージメントのミスではなく、インディアナポリス・モータースピードウェイのせいでもなく、基本的には各チームの失敗でもなかった」
「ミシュランがあのサーキットに合わないタイヤを供給したというのが事実であり、そのタイヤでは走行は危険なものになった。もし誰かが死亡するようなことになれば事実上の殺人事件となっていただろう。なぜなら我々はその危険性を知っていたし、そうした状況でドライバーたちを送り出そうというのは無責任極まるというものだろう」
「万が一(IMSのCEOであるトニー・)ジョージがイベントを開催するのを妨げるような何か大事件でも起きない限り、私には何の問題もあるとは思えない」