トヨタのチーフレースエンジニア、ディーター・ガスは、来週末彼らが初めて訪れるイスタンブール・オトドロームでは、チームの‘迅速な対応’が要求されるだろうと述べた。
また、トルコGPを目前に控えて語ったガスは、コンピュータシミュレーションはそれなりに役には立つものの、あくまでも出発点にすぎないと付け加えている。
「新しいサーキットへ行く前には、すべてのチームがそのサーキットに関する情報を収めたコンピュータファイルを受け取る。そして、そのデータと特殊なソフトウエアを使って、何度かシミュレーションを行うんだ」
「まず最初に決めるのは、予想される最適なダウンフォースレベルとギヤレシオだ。次にサスペンションのセッティングをどうするか決めるために、より細かい部分を調べていく。過去の経験に基づいて、そのサーキットの特性を見極めようと試みるんだ。最初のプラクティスセッションをどんなセットアップでスタートするかは、基本的にそこから決めることになる」
「F1が新しいサーキットを初めて訪れるときには、よく観察すればチームによって金曜日の午前中のセッションの使い方が少し異なっているのが分かるだろう。たとえば、昨年の中国では私たちの予想が的中して、それがレースの結果にも表われた。私たちにとってイスタンブールは、カレンダー上の他の多くのコースと同様に、典型的なミディアムダウンフォースサーキットのように思える。ただ、事前のシミュレーションが正しいかどうかは、金曜にクルマが走り始めた時点で確認する必要がある。言うまでもなく、こういう新しいサーキットでは最初のうちは路面がまったくグリップしないだろうから、初日に何らかの結論に到達するのは難しい。それでもいつものようにその日の午後にはタイヤを決めないといけないんだ。新しいサーキットではきわめて迅速な対応が要求される。すべてがいつも以上にチャレンジングになるけど、そこが面白いところでもあるね」