エマーソン・フィッティパルディは1972年、黒と金のカラーリングを施したロータス72をドライブしてF1世界選手権のタイトルを獲得した。そのときの彼の年齢はわずか25歳8カ月29日。この最年少チャンピオン獲得記録はいまだに破られていない。
1981年7月29日生まれのフェルナンド・アロンソがこのまま勝ち続け、タイトルを獲得すると、そのフィッティパルディの最年少記録は破られることになる。
しかしフィッティパルディは、アロンソでなく、キミ・ライコネンにタイトルを取ってもらいたいと考えている。彼は英クラッシュネット・ラジオにアロンソの印象と、タイトルを取ってもらいたいドライバーについて語っている。「アロンソは今年素晴らしい仕事をしているし、非常に才能にあふれ、すでに成熟しているともいえるドライバーだと思っている。だが個人的な希望としては、キミ・ライコネンが最終的にタイトルを獲得すればいいと思っている」
ハンガリーGPでライコネンが勝利を挙げ、ライコネンが61ポイント、アロンソが87ポイントとその差が近づいてきたことを踏まえ、ライコネンがタイトルを獲得できる可能性がより大きくなってきたとフィッティパルディは語っている。またライコネンはアロンソに勝利するだけの最高のマシンをドライブしているとも話す。
「僕はノルベルト・ハウグに電話しては、マクラーレン・メルセデスを改良しろ、改良しろ、といつも言ってるんだ」
冗談はさておき、フィッティパルディは、アロンソは記録を塗り替えるに値する素晴らしいドライバーだと評している。「彼は熟練したドライバーであり、非常にインプレッシブだ。彼が今年タイトルを取ったとしたら、十分それに値するドライバーだと思うよ。本当に素晴らしい仕事をしているからね」
フィッティパルディ自身は今年、モータースポーツの世界で非常に活発に活動している。A1GPではチーム・ブラジルの責任者となっている他、11月にキャラミで行われるグランプリマスターズにも出場する予定だ。