ラルフ・シューマッハーは、来季のF1がどんな予選方式を採用したらいいのか、まだ分からないと語った。
予選はF1で長いこと論争の種になっており、各チームとFIAは、全員が満足する方式を見つけ出すことができないようだ。
今季初めに導入されたタイム積算方式が失敗に終わってから、来季F1がどの方向に進むべきかに関して、すでに多くの議論がなされている。現在の1周アタック方式から、1時間のセッションでたくさんの周回を重ねてタイムを出すという方式まで、様々な意見が出ている。
ファンたちも意見を求められ、formula1.comで、2種類の予選方式のうち1つを選ぶというオンライン投票が行われていた。その1つ目は、10分のインターバルを挟む25分の“ハーフ”が2回という計60分のセッションで、ドライバーたちはどちらのハーフでも好きなだけ走行できて、グリッドは各ハーフのベストタイムの合計で決定される、という方式だ。2つ目の方式は、60分のセッションで、15分後と30分後に遅い方から5台がセッションから除外され、残る10台が最後の30分間でグリッドのトップ10を争うというシステムだ。
しかし、様々な方式が提案されている中で、トヨタのラルフ・シューマッハーは、どれが問題の解決になるのか分からないと認めた。
「一方では、自分ひとりで予選を走れるのは、渋滞に遭うはずがないからとてもいいよね。と言っても僕は、ハンガリーでは渋滞に遭ったんだけどさ!」とラルフは語る。「他方では、燃料の少ない状態で4度チャンスがあるというのもいい方式だったよ。誰が最速のパッケージを持っているのか、みんなに分かったからね。でも、提案されているように、15分ごとに必ず1周ずつしなくちゃならないというのは、どうなのかよく分からない」
「昔のシステムでは、意味があるのは最後の20分だけで、その時間は渋滞がひどすぎる、とみんな文句を言っていた。でも、文句を言っていないで、僕らはもっといい解決法を探さなくちゃならないんだ。僕個人としては、そういう解決法は見つかっていない。彼らがやろうとしてきたこと(予選方式の変更)は、このスポーツをよくするためだったのだけど、それはまだ完全にはうまく行っていない」
「1周アタックの予選では、観客は少なくともすべてのマシンをフォローすることができるけれど、外面的に見て一番の問題は、燃料積載量の違いなどの要因が分からないことだ。観客には技術的な側面は分からないし、ただたくさんのマシンが走って、いろんなことが起こるのを見たいという人が多いんじゃないかと思う」
「全員を満足させることは不可能だろうと思うよ。チーム代表たちだって、それぞれ別の意見と提案があるんだからね」