ウイリアムズF1チームは、オランダ生まれで中国期待の新星、董荷斌(トゥン・ホー−ピン)が今週末の7日日曜日、オランダ・ロッテルダム市街においてFW26マシンでデモ走行を行うと発表した。
チーム側によると、今回のイベントは、“一般的なレースサーキット設定の境界を飛び越え、世界の各都市でより多くの観客にF1を見てもらうことを目的とした活動のひとつである”という。
このウイリアムズによるオランダ国内でのデモランは、2月のシドニーハーバーブリッジ往復、翌3月のメルボルン市街でのパレードに続くもので、同チームは今年、シンガポールからエジンバラまで世界のあらゆる国でイベントを予定しており、今回もその幅広いプログラムの一環だ。
トゥンがウイリアムズと共に仕事をするのは、これが初めてではない。彼は2003年にフォーミュラBMWアジア選手権で際立ったパフォーマンスを披露したご褒美として、同年末にウイリアムズでのテスト参加の機会を得ているのだ。ヘレス・サーキットで初めてF1マシンに乗りこんだトゥンは、その場で堅実なドライビング能力を発揮し、経験豊富なチーム関係者に深い印象を残した。その後はフォーミュラBMW選手権で実績を上げてF3へとステップアップ、現在はドイツF3選手権で活躍中である。
ロッテルダムでF1マシンを駆るチャンスは、トゥン本人にとっても特別なものだ。この“マースサイド・モナコ”の各主催者はパワーマシンの祭典を企画しており、そのハイライトがF1マシンのデモ走行であるのは間違いないだろう。イベントには50万人以上の来場者が見込まれていて、オランダ国籍を持つトゥンも、その観客のためにF1マシンを走らせるという‘一生に一度のチャンス’を楽しみにしている。
「またウイリアムズのマシンに乗れるんだ――そう考えただけでもワクワクするのに、それがものすごい数の地元の人々が見つめる前での出来事となれば、さらに信じられないような気分になるだろうね」とトゥン。
「BMWウイリアムズF1チームがこのF1というスポーツを世間に広めようとする活動は素晴らしいと思うし、母国でその手助けができるのは最高だよ」