シャノック・ニッサニーは、ハンガリーGPのフリー走行で、前座レースであるGP2の19番グリッドに相当するタイムをマークした。しかし残念ながら、彼のドライブしたミナルディ・コスワースPS05は、GP2イベントには出走できない……。
偶然にもニッサニーは、その金曜に42歳の誕生日を迎えた。そして高価な自分へのプレゼントが、グランプリ週末での初走行だったのだ。しかし、いったいどうしてスーパーライセンスを受けられたのかは大いなる謎のままだ。特に、彼のテストスケジュールには、ムジェロでミナルディの同僚と衝突してしまった、かの悪名高い事故も含まれていたからだ。
ブダペスト在住のイスラエル人であるニッサニーは、期待通りの走りを見せ、最初のセッションで1分34秒319のタイムを出した後にスピンオフした。その時点では、同僚のロバート・ドーンボスのタイムから7秒落ちだったが、最終的には、ドーンボスがその日に出したベストタイムから11秒近く遅れることになった。
昼休み中に、ミナルディのクルーは、そのマシンにテクニカルトラブルがあることを発見した。それはギアボックスの故障らしく、おかげで午後の出走は不可能となった。ニッサニーにとっては残念なことだったが、ポール・ストッダートの預金残高にとって、またドーンボスとクリスチャン・アルバースにとっては、いいニュースだった。なぜなら、そのおかげでその日いっぱい、Tカーが無事な姿で残ったからだ……。
これで夢が叶ったかと聞かれたニッサニーは、英クラッシュネットに対して、自分は「夢は持っていなかった、目標があっただけだ」と語った。
ニッサニーはこう述べた。「レースの週末にドライブするのは本当に印象的な体験だった。普通のテストとは、雰囲気が比べものにならないほど違うからね。それに大勢のファンのいるハンガリーでドライブできたから、本当に嬉しいよ。スピンアウトするまでは大丈夫だった。今後もまたドライブするチャンスがあることを期待している」。