少なくともF1ではここ2〜3シーズンというものレースそのものが合格水準にないと感じる向きもあるかもしれないが、シルバーストンでは、先週末のイギリスGPを訪れたファンをいまだに引きつけることに成功している。
近年のサーキット開発について、レース後、F1サポーターズ・アソシエーション(FOSA)には前向きな投書が殺到し、激務と投資に注がれてきた努力が実を結ぼうとしているようだ。
FOSAは世界的規模の団体で約1700万人の会員数を誇る。先週末の同レース後、会長のジョルジオ・ゾルバスは、3日間のイギリスGPを訪れたファンから受け取った好評の投書の数に驚かされたという。
「シルバーストンでのイギリスGPは、組織的な観点から、これまでのところシーズン中最高のラウンドのひとつといえる」とゾルバス会長。「F1ファンを代表する団体として、我々は世界中のサポーターたちから常に評価を受信している。会員のうち約3万人がこの週末にシルバーストンを訪れたが、苦情は、普通はひとつのイベントが終わると殺到するものだが、ただの1件でありまたその内容もサーキットや施設に落ち度があるものではなかった」
「私もイギリスGPのイベント運営にはとても感心し、個人的に(シルバーストンサーキット・マネージングディレクターの)リチャード・フィリップスと(BRDCのCEOである)アレックス・フートンに会う時間を取り、すばらしい仕事をしてくれた彼らのチームに成功のお祝いを申し上げた」
「道路のアクセスは問題なく、設備もF1カレンダーのほとんどのサーキット同様に良かったし、10万人の満員の観衆がすばらしい雰囲気を作り上げてくれた。FOSAとしてはシルバーストンがF1カレンダーに残ることになりうれしい。ファンの支援のあるイベントなので、2006年もそれ以降もシルバーストンでイギリスGPを観られることを楽しみにしている」
同サーキットはずっとF1の商業権を指揮するバーニー・エクレストンから否定的な意見を浴びてきただけにファンの賛同は胸をなでおろすものとなり、CEOフィリップスもファンにそれほど前向きに楽しんでもらえたことを喜んでいると話す。
「イベント開催のための全ての仕事を終えて、ファンからこのように励まされる反響をもらうことができ、またシルバーストンでのイギリスGPの長期的展望も確保され、これ以上言うことはない」
「イギリスGPが危機に陥ろうかというときにファンは本当に支えとなってくれたので、我々はその気持ちに対し、彼らが楽しめ誇りに思えるグランプリを開催して報いることがどうしても必要だった。多くの人たちにすばらしい3日間を経験してシルバーストンを後してもらえたようだ」
「今年のイベントの成功は我々に、将来を打ち立てる強固な基盤をもたらしてくれた。5年契約が結ばれたので、これからまたF1会場としてのサーキットの開発と、ファンにさらなる価値を付加する方法を考えていきたい」