今週、マクラーレン代表ロン・デニスと、レッドブル代表クリスチャン・ホーナーのふたりは、モナコにあるFIA本部でマックス・モズレーと会合を開くことになった。その目的は、インディアナポリスで起きた出来事の収拾に当たることだが、一方、シルバーストンでFIA会長モズレーとの話し合いを望んでいたドライバー側は、F1が夏休みに入るまで、その機会を待たなくてはならないようだ。
今後、数週間か数カ月のうちに様々な法的措置が取られそうな状況にあるが、その全ては、茶番劇のようになってしまったアメリカGPに起因している。ファンがチーム側やミシュランを訴え、F1の運営組織であるFIAの責任を追求する可能性もあるのだ。そこで、デニスは――恐らくマニュファクチャラー側を代表して――、ホーナーとともに、F1内部における政治的紛争を打開するために可能な解決策について協議を試みるつもりのようだ。ミシュランユーザーの7チームは、アメリカGP決勝に出走しなかったことに対してどんな処罰を受けるのか、その結果は9月末に持ち越されている。
ルノーのフェルナンド・アロンソと、残りのレースでできる限り彼に対抗していこうとするライバルたちとの間の戦いの決着がつくシーズン終盤が、数々の訴訟で影が薄くなることだけは避けたいということで、今回の協議が必要となった。訴訟は、チャンピオンシップの結果に影響を与えることさえあり得る。
少なくとも2チームの代表は、モズレーとの会合を何とか設定できたのだが、ドライバー側はその目的を未だ達成できずにいる。モズレーは、ドライバー側が会合を政治的なことに利用しようとしていると感じたということを理由に、シルバーストンで予定されていた会合をキャンセルしたのだ。だが、ドライバー側はハンガリーGPの翌日に、新たな会合のチャンスを与えられている。
その会合の場所はモナコにあるFIA本部に程近いカンヌが予定されている。しかし、その日程はちょうどF1が夏休みに入る初日に当たる。GPDAディレクターであるレッドブルのデイビッド・クルサード ――そのコメントがシルバーストンの会合をキャンセルした理由であると、モズレーに非難された―― は、安全対策を協議するための会合なのだからと、その会合に出席するべく夏休みの計画を遅らせるよう、他のドライバーに頼んでいるようだ。