F1イギリスGP決勝は現地時間午後1時にスタート。60周のレースはマクラーレンのファン-パブロ・モントーヤが優勝した。2位はフェルナンド・アロンソ(ルノー)、3位にはキミ・ライコネン(マクラーレン)が入賞した。日本勢はBARホンダのジェンソン・バトンが5位、佐藤琢磨が16位。トヨタはラルフ・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリがそれぞれ8位、9位でゴールした。
これまでの天候とは打って変わって晴れ渡る空の下、気温27度、路面温度45度、湿度44%というコンディションでイギリスGP決勝のフォーメーションラップがスタートした。
ところが1周の周回を終えグリッドに着こうとしたところで佐藤琢磨がストップ。オフィシャルがマシンをピットレーンに戻すところで、レッドシグナルが点灯〜消灯でレースはスタートしてしまう。良いスタートを切ったのは3番グリッドから走り出したモントーヤで、1コーナーでフェルナンド・アロンソ、ジェンソン・バトンの2台をパスしトップに浮上。その後佐藤琢磨は、給油して1周遅れでピットから再スタートを果たした。
11周目にクリスチャン・クリエンが妙に早いピットインをするが、ほとんどのチームは早いところで17周目、遅いところで27周目にピットインという戦略を取り、3回ピット作戦とみられるルーベンス・バリチェロは18周目に、フランスと同じように後方から挽回を狙うキミ・ライコネンは1番遅い26周目にピットインとなった。27周目、1回目のピットストップ後のオーダーはモントーヤ、アロンソ、フィジケラ、バトン、バリチェロ、ライコネン、ミハエル・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハー、マーク・ウェーバーというトップ10。
モントーヤとアロンソのトップ争いはレース半分を過ぎた30周で4.3秒という差だった。バリチェロが31周目に2回目のピットインしたあたりから5番手ライコネンがファステストを連発して4番手バトンを追い詰める。その結果バトンが43周目に、ライコネンが45周目に、それぞれ2度目のピットインを終えた時点で順位の入れ替えに成功した。46周目にピットインした3番手フィジケラは、またもや不幸なエンジンストール!これでライコネンは楽に3番手に上がり、前戦に続いて表彰台圏内にまで浮上する。
トップを走るモントーヤは44周目にピットイン。これによってアロンソがトップに立ち、モントーヤよりも短いピットストップならば逆転も可能なポジショニングで、その後のピットストップに注目が集まる。そして49周目にアロンソがピットイン。僅か4.9秒という一切無駄のない短いストップでコース復帰に向けてピットレーンを走る。しかしモントーヤはアロンソの横をレーシングスピードで走り抜け、モントーヤは今季初となる勝利を目指しトップを快走していった。アロンソは約1秒差で追いかけるが、モントーヤを逆転するには至らず。60周のレースはチェッカーが振られ、モントーヤが昨年のブラジル以来となる通算5勝目を手にした。3位はライコネンで、9台抜きでの表彰台を獲得した。日本勢ではBARホンダのバトンが5位、佐藤琢磨は16位。トヨタのラルフ・シューマッハーが8位、トゥルーリが9位でイギリスGPを終えた。