ウイリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケルは、今回復活した1回のみの予選の方がずっといいと語った。しかし、前のレースの成績を元に走行順を決めるのは不公平だとも述べている。
「積算で競うシステムは分かりにくかったし、このスポーツにほとんど利益をもたらさなかったと思う」とマイケルは語った。「今回の変更は素晴らしいと思うよ。ただ唯一、将来やってもらいたいことは、予選を前のレースの週末とは切り離すことだ。なぜなら、悪いレース結果だった場合、本来いるべき場所に戻るのに、あまりにも長くかかりすぎるからだ」
「前に一度、悪いレース結果に終わった場合、当然ながら、すでに他のドライバーに対して不利をこうむっている。それなのに、次のレースでもさらに遅れをとることになるんだ」
土曜朝の最後のフリー走行のタイムによって予選出走順を決めるというアイデアが、賛同者を増やしつつあるが、マイケルもこれに同意する。
「ほかの提案として、土曜朝のプラクティスの最速タイムを使って、走行順を決めるというのがある。これもいいことだと思う。だがあまり期待しすぎたくはないな。こういった事柄を変更するのはどれだけ難しいか、承知しているからね!」
「マクラーレンが提案した案だと思うが、P4セッションの最速タイムをとるというのがある。土曜朝の2度目のプラクティスでは、誰もがニュータイヤを履いて走るんだから、そのタイムをとればいい。そうすればみんな、本当の予選でいい走行順を確保するために、軽い燃料で走ることになるだろう」
2回予選が廃止されたため、予選で誰がどれだけ燃料を積んでいるかを推測するのは以前よりずっと難しくなった、とマイケルは認めた。燃料を少なくして走るラップというのがないので、それを基準に計算できないからだ。
「土曜の朝に、みんながしていることを見ても、どれだけ燃料を積んでいるのかが分からないんだ」とマイケルは説明した。「たとえ同じだけの燃料を積んでいても、どのみち土曜朝のタイムはかなりばらついたりするけれどね」