スコット・スピードが今週、再びF1をドライブすることになった。北米2連戦に向けて、シルバーストンで行われるレッドブル・レーシングのテストに参加するのだ。
GP2に参戦中のスピードがこのテストに参加するということで、彼が北米2戦の片方だけでもビタントニオ・リウッツィに代わってレッドブルの第3ドライバーを務めるのではないか、というウワサが信憑性を帯びてきた。
カナダGPもアメリカGPもGP2のサポートレースは行われないため、スピードは問題なく、デイビッド・クルサードと復帰するクリスチャン・クリエンの同僚としてF1マシンをドライブすることができる。GP2のルールでは、ドライバーたちはF1チームでテストすることは許されているが、レースへの出場は認められない。これは、上位カテゴリーが、シーズン半ばにドライバーをスカウトしてしまうのを防止するための措置だ。
アメリカ出身のスピードが今回のテストに合格すれば(以前すでにスペインでのテストで、レッドブルチームに好印象を与えている)、1993年のイタリアGPでマイケル・アンドレッティが3位に入った時以来、久々にアメリカ人がF1をGPでドライブすることになる。アンドレッティはそのイベントを最後に、若きフィンランド人、ミカ・ハッキネンにシートを譲ったのだった。
レッドブルチーム代表のクリスチャン・ホーナーは次のように語った。「水曜(6月1日)にシルバーストンで、スコットにテストの機会を与える。その後で、彼をカナダとインディアナポリスで第3ドライバーとして走らせるかどうか決定する」
レッドブルはこれまで、クリエンとリウッツィをレースドライバーと第3ドライバーの間で交代させながら起用してきた。チームは、クリエンのレースシートへの復帰を予定より遅らせたが、今度は北米2連戦でスピードを第3のマシンに乗せるかどうかを決定しなくてはならないようだ。
現在GP2で総合ランキング2位となっているスピードは、今回のテストについてこう語った。「F1マシンに乗れる時間のすべてが貴重だよ。GP2のマシンとはドライビングスタイルがまったく違うから、経験が必要なんだ」
「カナダとインディアナポリスで走れるかもしれないと思うと、すごくワクワクするよ。F1も、大観衆も、何もかもすべてが素晴らしい。でも、一日の終わりになってもまだ、もっと速く走ろうとしているだろうね」