BARホンダのスポーティングディレクターに就任したジル・ド・フェランが、チームは開幕から残念なスタートを切っているものの、さしあたってチームに早急な抜本的改革をもたらそうという考えはないと語った。
BARは昨年、コンストラクターズ選手権でフェラーリに次ぐ2位になるとともに、ドライバーのジェンソン・バトンもドライバーズ選手権でミハエル・シューマッハー、ルーベンス・バリチェロに次ぐ3位になり、今シーズンの活躍が大いに期待されていた。しかし、今年は3戦でリタイアし、ポイントも獲得できていない。
事態を憂慮したチームは、CEOのニック・フライとテクニカルディレクターのジェフ・ウィリスがおのおのの役割に集中できるように、スポーティングディレクターのポストを新設し、CARTチャンピオンに2度輝いたジル・ド・フェランを就任させた。ド・フェランは今週末、組織の一員として初めてのグランプリを迎える。
しかし、BBCによると、ド・フェランには早急にチームの大改革を行う考えはなく、さしあたって、チームと話し合いを続けていく考えでいる。
「さしあたって、僕はチームを混乱させないようにするのがいいことだと考えている。一番やってはならないことは、あちこちいじりまわしてすべてをメチャクチャにすることだ」
「いまは目を見開き、耳をそばだて、いま起こっていることを理解し、何をすべきか、もらさずに学習しなければならない。そのうちに、私も大きく貢献していけると思う」
ド・フェランは、チームマネージメントにかかわるのは初めてであるため、自分に課せられた仕事はチャレンジングだと認めた。
「乗り越えなければならないことはたくさんあるが、そのうちのひとつが、私にチームマネージメントの経験があまりないことだ。細かな点については、私にも分からないところがあると思う」
「僕がうまくやれるかって?分からない。でも、確実な仕事をチマチマやっていこうとは考えていない。チャレンジングで、難しいことをやっていこうと考えている。自分にとってエキサイティングなことをやっていきたい。自分が発展し成長できるような仕事をしていきたい。その方が僕にあっていると思う」