F1オーストラリアGPは金曜午後のフリー走行2回目が行われ、マクラーレン・メルセデスのサードドライバー、ペドロ・デ・ラ・ロサがトップタイムをマーク。キミ・ライコネンが2番手に続き、3番手のニック・ハイドフェルドをおさえてマクラーレンのワンツーとなった。
金曜日午後2時からのフリー走行2回目の天候は晴れ、気温21度、路面温度28度、湿度53%。午前のセッションで発生したナレイン・カーティケヤンのエンジンからの白煙は、オイル・ラジエターから漏れたオイルがエキゾースト・マニホールドにかかったため。エンジンのトラブルではなかった。車両規定の問題でフリー走行1を走れなかったミナルディのマシンは、午後もそのままであり車検を通過せず、午前中と同じく出走しなかった。
午前中のセッションとは異なり、開始早々各マシンがコースに飛び出していくが、同時にアクシデントも頻発しはじめる。開始7分、ジョーダンのテストドライバー、ロバート・ドーンボスがターン15でスピンするが、すぐにコースに復帰している。続いて開始10分には、午前中のトップだったレッドブルのビタントニオ・リウッツィがターン3でスピン! グラベルに入って出られず、そのままコクピットを離れた。
さらに開始16分には3コーナーでデ・ラ・ロサとカーティケヤンが接触、デ・ラ・ロサがコースオフを喫するが、すぐにコースに復帰できた。
序盤のトップはマクラーレンのファン-パブロ・モントーヤ。フェルナンド・アロンソ、ジャンカルロ・フィジケラらのルノー勢が続く。
セッション中盤。デ・ラ・ロサを筆頭にクルサード、アロンソ、マッサらが1分27秒台の僅差で続く展開となる。このセッションは数周のロングランを行ってタイヤを決めるのが大きなテーマだ。
そんな中、マクラーレン勢が好調だ。サードドライバーのデ・ラ・ロサ、キミ・ライコネン、モントーヤが入れ替わりトップを奪い合う。昨年の不調を払拭する快走をみせるマクラーレンとは対照的なのがBARホンダで、ジェンソン・バトンが昨年型フロント・ウイング、佐藤琢磨が新型のスプーン・ウイングを試している。バトンは10番手前後のタイムを出すが、琢磨は下位に沈み続けている。
セッションも終盤が近付くと、スピンが多くなる。開始38分にはトヨタのラルフ・シューマッハーがターン7でコースオフ、グラベルにはまるもバックで脱出し、ピットイン。46分にはフィジケラがターン10でスピン、55分にはフェラーリのルーベンス・バリチェロがターン6でコースオフを喫している。
そんな中、マクラーレン勢を上回るタイムを出してきたのは昨年の覇者、ミハエル・シューマッハー。2位にいたモントーヤに0.146秒差をつけてみせた。しかし、終了2分前にはデ・ラ・ロサ、1分25秒576でトップを奪い返し、さらにライコネンも続く。ウイリアムズに移籍したニック・ハイドフェルドも3番手に浮上し、ミハエル・シューマッハーは4番手にドロップした。
そして現地時間15時、チェッカー。トップはデ・ラ・ロサ、2位にライコネン。マクラーレンはモントーヤも5番手につけ、好評をアピール。佐藤琢磨はその後もタイムが延びず結局18番手でセッションを終えた。区間タイムトップはセクター1、3がライコネン、2がデ・ラ・ロサ。路面温度は26度と開始時より2度低下している。