クリスチャン・クリエンは、今季レッドブル・レーシングでデイビッド・クルサードのパートナーを務めるドライバーの最有力候補は自分だと主張し続けている。だが、チームはクリエンとイタリア人のライバル、ビタントニオ・リウッツィのどちらを起用するかについて、まだ正式には発表していない。
昨年ジャガー・レーシングでF1デビューを果たしたクリエンは、オーストラリアのメディアに対して、彼がすでにレッドブル・レーシングと“契約済み”であると述べた。しかし、それがクルサードと共にレースに出場する契約なのか、あるいはテストドライバーとしての契約なのかについては明らかにしていない。もし後者の契約であるとすれば、クリエンが走れるのはレースとレースの合間のテストだけに限られる。彼は2004年シーズンの全戦に出場しており、規定によって今季の金曜プラクティスでサードカーをドライブすることはできないからだ。
オーストリア出身のかつての名ドライバーで、レッドブルのプログラムに深く関与しているヘルムート・マルコは、ドライバーのラインナップについてはまだ何も決まっておらず、クルサードでさえレースドライバーの地位が確約されているわけではないことを示唆した。
「クリエンもリウッツィも、レースドライバーとしてだけでなく、テストドライバーとしても使われることを受け入れなければならない」とマルコ。「これは言わば当たり前のことであって、私にはなぜこのことがこれほどネガティブに解釈されるのか理解できない」
「2人はいずれも若く、才能に恵まれている。それはこれまでのテストでよく分かった。だが、クリエンのF1デビューシーズンは素晴らしい出来栄えとは言えず、彼にレースシートを保証する理由にはならない。一方のリウッツィにはF1でのレース経験がない。したがって、彼についても同じことが言える。彼らが正式にレースドライバーとして指名されないとしても、それは彼らがずっとレースに出られないことを意味するわけではない。おそらくシーズンを戦いながら、誰が適任かを見極めていく必要があるだろう」