ドイツGP決勝でポールポジションからスタートしたミハエル・シューマッハ(フェラーリ)は、母国ファンの前で圧倒的な強さを発揮して優勝した。この勝利はシューマッハにとって母国GP3勝目であり、ブリヂストンにとっては1997年にタイヤサプライヤーとしてF1参戦を果たして以来通算90勝目となった。現ワールドチャンピオンのシューマッハはレースで見事なスタートを切り、余裕を持って今季11勝目となる優勝を遂げた。新たに10ポイントを獲得したシューマッハは、現時点でドライバーズ・ランキング2番手のルーベンス・バリチェロ(フェラーリ)の74ポイントに対し、合計110ポイントを獲得している。バリチェロは今回ツキがなく12位でゴールした。スクーデリア・フェラーリ・マールボロ・チームは通算184ポイントを獲得して、2位のルノーの85ポイントに対して大きく差を広げコンストラクターズ・ランキングの首位を守っている。ジャンカルロ・フィジケラ(ザウバー)は、惜しくもポイント獲得には至らなかったものの、安定したレース運びを見せて9位でゴールした。
菅沼寿夫/ブリヂストン・モータスポーツ・テクニカル・マネージャー
「今季11勝目を挙げたミハエル・シューマッハにとって素晴らしいレースだった。彼は本当に見事で、我々はポールポジションからこの結果を達成した彼にタイヤを供給できたことをうれしく思う。レースは数多くのオーバーテイクが見られる面白い展開になった。ホッケンハイム・サーキットでは常に意外な展開が見られるのだが、順位を上げようと奮闘していたルーベンスがパンクチュアに見舞われたのは残念だった。ジョーダンのジョルジオ・パンターノもタイヤに問題があり、我々は両方の問題について調査を進めている。しかし、全体的にはブリヂストンにとってとても満足できる週末だった。我々はこのサーキットで再び競争力を発揮できるように懸命な努力をしてきたので、ミハエルの優勝はこの週末を締めくくるのに素晴らしい結果だ。」
ロス・ブラウン/スクーデリア・フェラーリ・マールボロ テクニカル・ディレクター
「レース序盤は激しい争いが繰り広げられたが、キミがトラブルに見舞われてからは、ミハエルがチェッカーフラッグを受けるまでずっとレースを支配することができた。また我々はルーベンスがポイントを獲得できるよう努力もしたが、彼にとって有利な展開にはならなかった。いずれにせよ、ファイナルラップで彼の走行ラインが広がり、パンクチュアを起こしたようだ。ルーベンスにとっては残念だったが、我々は優勝したのだから文句は言えない。ミハエルはかなり抑えた走りを見せていたので、実際にはもっと速く走れたかもしれない。」