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中本修平レポート「F1には情熱を燃やし続ける何かがある」

2004年7月1日

 F1現場監督、中本修平HRDエンジニアリング・ディレクターが現場にいないとわからないHonda F1の生の声をレポートした。

アメリカからイギリスに戻ってすぐ、私はB・A・Rに出かけました。恒例の「レース説明会」に出席するためです。壇上に立つのは、テクニカル・ディレクターのジェフ・ウィリスと私の2人。チームの従業員は全部で300人位いるんですが、この人達全員に集まってもらい、前回のレースで起きたことを説明するんです。
 
もともとは、サーキットに来られないスタッフの人達にも、一緒にやっているという意識を持ってもらうためでした。ジェフがだいたい20分位かけて、レース全般のことや車体の話をする。私は主にエンジンのことを中心に、せいぜい5分位話す。できるだけ包み隠さず、色々なことを話すようにしています。結構喜んでくれますね。そのレースでエンジンが壊れた時なんか、終わりがけに肩を叩いて、「がんばれよ」って言ってくれたりね。
 
そして通常なら、火曜日の夜か水曜の朝には、テスト現場に向かいます。テストは、坂井典次さんというエンジニアがちゃんと仕切ってくれています。ですから、こちらで何か知りたかったり、テストでやって欲しいことがあったら、彼と電話やメールで連絡し合えば、ほとんど用は足りると言えば足りるんです。でも、行ける時にはできるだけ行きたい。


Hondaには昔から「三現主義」という言葉があります。言ってみれば、Hondaの技術開発のモットーとも言うべきものです。三現というのは「現場」「現物」「現実」の3つを表していて、要するにこの3つをちゃんと自分の目で見て、確認しないと、良いものはできないということなんですが、まあ私自身の性格もありますね。実際にクルマが走っているのを見ないと気が済まない。何かトラブルが出たら出たで、それもこの目で見てみたい。最近はテストには半分ほどしか行けていないのが実情ですけれど。
 
三現主義は、ジェフにも吹き込みました。最初のうち彼は、よほど大事な時でなければテストには顔を出さなかったんです。そうでなくても、ヨーロッパの場合、各人の役割分担がはっきりしているので、テクニカル・ディレクターは普通テストには顔を出しません。でも、ジェフの仕事は、マシン開発の方向性を決める大事な仕事でしょう。ぜひ現場に来て、いろんなものを実際に見て欲しかったんですね。
 
今の私はそんなこんなで、日曜日もろくに休めないような生活を送っています。でも体力が続く限り、この仕事は続けたいですね。とにかく大の負けず嫌いで、レースに勝つことが一番の醍醐味ですから。
 
私のところにいる若いエンジニア達も、本当に一生懸命やってくれています。TVとかで見ていると華やかな部分しか見えないかもしれませんが、でもほとんど全てのエンジニア達は、地味でものすごく根気の要る仕事に日々従事しています。報われないことの方が多いんですが、それでもやり続けて行けるのは、情熱を燃やし続けられる何かが、F1にはあるからなんでしょうね。




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