F1の予選システムが来月のイギリスGPから変更されるだろうという大方の予想が覆り、現在のシステムが続行されることになった。
今シーズンから採用された予選システムはシーズン序盤から各方面から批判を受け、バーニー・エクレストンもシステム変更への意向を示していたが、チーム代表による会合の結果、これは否決された。
当初、新システムはイギリスGPから導入されることでチームの意見は一致しているとみられていた。新予選システムは、10分間のインターバルをはさんで25分のセッションを2回行い、各ドライバーは各セッションでそれぞれ6周の走行を行い、それぞれのベストタイムを合計してグリッドを決めるというものだった。
しかしロイターは、FIAは、この新システム案を否決したと報じた。一部のチーム代表がそのシステムは満足いくものとはならないという意見を表明したためだ。
FIA会長のマックス・モズレーは、複数のチームが同時に走るシステムになれば、弱小チームのテレビ露出が減るという懸念をいくつかのチームが表明したため、このような結果に至ったという。
「今回の案は2002年のシステムと大差ない。もう少しラジカルな変更が必要だったのかもしれない」とモズレーは語った。
BARのボス、デイビッド・リチャーズは、以前から新システム案に反対の意を示してきた。25分間のセッションを2回行い、それぞれのベストタイムを合計するというシステムは、観客を混乱させ、現在のフォーマットとは違って予想外のグリッドとはなりづらいだろうというのが彼の言い分だった。また、エディー・ジョーダンによれば、ミナルディのポール・ストッダートもスポンサーロゴの露出が減る可能性があるということを理由に、システム変更に反対していたようだ。
「FIAは、提案された予選システムを実行に移さないことに決めた」とエクレストンは失望を隠さない。「従って、現在のシステムで続けていくことになる。変更はまったくなし。これまで同様退屈な予選を続ける」