モナコGPでジェンソン・バトンが今季4度目の表彰台を獲得し、意気上がるLucky Strike B・A・R Honda。今季3回組まれている2連戦の最初のレースは、順調なスタートが切れたと言える。今週の第7戦ヨーロッパGPの舞台は、ドイツ・ニュルブルクリンクである。
ドイツ西部、風光明媚なアイフェル地方にあるニュルブルクリンクは、実はHondaにとって特別な意味を持つサーキットである。今からちょうど40年前の1964年8月2日、若きアメリカ人ロニー・バックナムのドライビングで、HondaF1がデビューしたのが、まさにここだった。Hondaが四輪車の製造販売を開始して、僅か2年目のことだった。
中本修平 エンジニアリング・ディレクター Honda Racing Development「モナコで2位表彰台を獲得したわけですから、次戦ニュルブルクリンクも期待しています。モナコとは全くコース特性の違うサーキットでの戦いになりますが、モナコGPで及ばなかったトップとのコンマ4秒の差を縮めて、ぜひ勝利を勝ち獲りたいですね」
デビッド・リチャーズ Lucky Strike B・A・R Honda代表「連戦となるニュルブルクリンクに、モナコでの勢いと盛り上がりを持っていくつもりだ。しかし戦いがいっそう過酷になることは、間違いないだろうね。モナコで敗れた者たちは、当然雪辱を期しているだろうから。今季の我々は、サーキットの別なく速い。マシンもチームも、最善を尽くせる状態になっている」
ジェフ・ウィリス B・A・Rテクニカル・ディレクター「ジェンソンは2位表彰台を獲得できたものの、琢磨は序盤でリタイアという悲喜こもごものモナコだった。次のニュルブルクリンクでは、ぜひ2人揃って上位入賞を果たしたい。少なくとも1人は、表彰台に上がってほしいね。ニュルブルクリンクはモナコと違って高速コーナーが多いものの、路面はスムーズで、そのためにタイヤコンパウンドは非常にやわらかなものが使える。興味深いコースだね」