シューマッハーは、ここまでのシーズン4つのGPすべてで勝利を飾っているが、18レースあるシーズンを通しずっとこのままの状態などまったく考えられないと語っている。
これまでオーストラリア、マレーシア、バーレーン、そしてサンマリノと4戦4勝を飾っているシューマッハーだが、その無敵ともいえるフェラーリとブリヂストンのパッケージといえども、これまでと同様の運とコンディションが今後も続くとは期待できないことは十分に承知しているようだ。
「そんな楽観的な予想なんて全くしたくない」シューマッハーは自身のウェブサイトでそう語っているとロイターは報じている。「(シーズンのこの時期に語ることは)単に早過ぎるからというだけでなく、まったく現実的な考えではないからだ」
ナイジェル・マンセルのもつ開幕からの連勝記録にはあと1勝で並ぶ。ここ数年いい結果を出しているバルセロナでその記録の達成が期待されるが、シューマッハーはその記録を阻もうとするチームがいることをよくわかっている。現時点では常連ともいえるライバルのウィリアムズと、今シーズン素晴らしいパフォーマンスを発揮しているBARが、フェラーリとのギャップを埋めるべく懸命な戦いを見せることだろう。
「僕らが語っているのはF1の世界だからね」とシューマッハー。「どのチームだってものすごく一生懸命だし、コンスタントに進歩している。前のレースでこうだったということが、次のレースではまったく違ったものになってしまうんだ」
シューマッハーの勝利を阻む一番手はジェンソン・バトンかもしれない。シューマッハーは「BARは要注意」とオートスポーツ誌にも語っており、このチームの強さに敬意を表している。
「僕らはつねにライバルチームの前に立とうとしているんだ」とシューマッハー。「そのためにはいつも、よりベターな仕事をしないとね」
BARはバルセロナでのテストでトップタイムをマークするなど、チームに力があることを十分に証明している。F1サーカスは今ヨーロッパに戻ってきており、遠征の練習が難しい遠隔地とは異なり、どのチームもテストを行うことができる。果たしてフェラーリとその他のチームとにあるギャップは埋まるのか、あるいはさらに広がるのか。