序盤3戦を終え、2度の表彰台を獲得したB・A・R Honda。ヨーロッパラウンド緒戦となるサンマリノGPには、数々の改良空力パーツ、いっそうパワーアップしたエンジンを投入して、さらなる好成績を目指す。
初日の天候は朝から快晴。午前中のフリー走行では、第3ドライバーのデビッドソンがトラブルフリーで順調に20周を走り込み、4番手のタイム。バトンは100分の5秒差の5番手タイム。セットアップに集中し、タイムアタックを行なわなかった佐藤は16番手だった。
午後も引き続き上空は晴れ渡り、気温は24Cに達した。しかし路面温度は意外と上がらず、午後2時の2回目フリー走行開始時点で、25C。それでも路面グリップは向上し、各車積極的に周回を重ねて行く。B・A・R Honda勢は、午後も好調。まずデビッドソン、バトンが上位タイムを出し、中盤にはニュータイヤでタイムアタックを行った佐藤が、M・シューマッハを1000分の5秒押さえて、1分21秒159の暫定トップタイムを叩き出した。そしてその数分後には、今度はバトンがコンマ2秒差のトップタイムをマーク。さらにはデビッドソンも5番手に付け、B・A・R Hondaの3台が、タイミングモニターの上位に並んだ。
上位のポジションはその後も変わらず、バトンがトップ、佐藤が2番手、そしてデビッドソンは6番手で初日を終えた。フリー走行ながら2人のドライバーが1−2番手を独占したのは、B・A・R Honda創設以来初めてであり、明日以降の予選、決勝レースに向けて実に好調なスタートを切った。
中本修平 エンジニアリング・ディレクター
「今日は午前と午後の両セッション共に、総じて良いパフォーマンスを示すことが出来ました。アンソニーは、ここでもしっかりと仕事をこなしてくれ、ほとんどレースと同じ距離を、トラブルフリーで走り切りました。言うまでも無いことですが、ジェンソンと琢磨が1、2位を占めてくれたのは、嬉しいですね」