今週末、イタリアでF1サンマリノGPが開催される。チーム・マクラーレン・メルセデスは悪化する状況を食い止めたいと必至に取り組んでくるだろう。マネージングディレクターのマーティン・ウィットマーシュも、競争力の向上だけに集中していると断言している。
ウィットマーシュは次のように語った。「メディアの間では、我々の今シーズンのスタートについて、かなり論議を呼んできた。しかし、開発プログラムに集中して競争力を高めることが一番重要なことだ」
キミ・ライコネンは今シーズン、まだ1度も完走していない。もちろん、いまだノーポイントだ。昨年はミハエル・シューマッハーとたったの2ポイント差の2位という活躍ぶりだったことから、今年はチャンピオン候補と目されてきたが、当のライコネンは現実を直視しており、現状を一刻も早く打破しなければらないと考えている。
「はっきり言って、今年のスタートはここまでのところ、僕にとってもチームにとっても理想的なものではない。しかし、サンマリノから始まるヨーロッパラウンドを楽しみにしている。イモラはドライブするのに楽しいサーキット。それに、ティフォシたちのおかげで、すごく盛り上がるしね」
「限られたオーバーテイクポイントの中で、トサ・ヘアピンが最大のチャンスかな。トリッキーな点で言えば、タンブレロ手前の2つのシケインの方が上だけど。ヨーロッパに戻り、今までより涼しいコンディションの中、レースを行うことになると思う。イモラはよく雨のち晴れというコンディションになるので、レースがエキサイティングになる」
僚友のデイビッド・クルサードも今年の序盤は困難を強いられている。ライコネンとは異なり、マレーシアとオーストラリアで完走こそ果たしているが、それぞれ6位と8位という結果だった。クルサードもライコネン同様、イモラでのドライブは楽しいそうで、3週間のインターバルの後、再びシートに戻るのを楽しみにしていると言う。
「バーレーン戦の後、僕らはバルセロナとポール・リカールでテストを行ってきた」とクルサード。「テストは素晴らしい出来だった。3週間のインターバルの後、再びレースに戻るのを楽しみにしている」
「例年、サンマリノGPは白熱した素晴らしいバトルが展開される。今年もエキサイティングな週末になるといいね。イモラでのドライブは楽しい。ピラテラやアクア・ミネラリなどをはじめとする各コーナーが素晴らしいし、過去に何度も改修を行っているにもかかわらず、サーキットはテクニカルでチャレンジングのままで面白い」
「イモラは低速コーナーと高速コーナーの配分がいい。長いストレートが終わるとコーナーが続くというパターンなので、ダウンフォースはミディアムにする。また、多くのコースは時計回りだが、イモラは反時計回り。コーナーも右より左に切るものがほとんどで、いつもとは異なるストレスが肉体、特に首にかかる」