F1マレーシアGPは土曜予選に向けた午前のフリー走行3回目、4回目が行われ、フェラーリのミハエル・シューマッハーが両セッションともトップタイムをマークした。
土曜日午前10時からのフリー走行3回目は快晴、気温32度・路面温度39度、湿度59%というコンディションで幕を開けた。前座のマイナー・フォーミュラの走行により、F1マシンのライン上に土ホコリが入っている。
佐藤琢磨は序盤、インスタレーションラップを2回行う。昨日トラブルが発生したブレーキのチェックだろうか。
ウイリアムズのラルフ・シューマッハーは4周目に1分34秒238のタイムをマークしてまずはトップにたつ。この時、BMWは1万8713回転を記録している。チームメイトのファン−パブロ・モントーヤが0.3秒落ちで2位に続き、まずはウイリアムズのワン・ツーとなる。
昨日の午後のセッションでスピンしたトヨタのクリスチアーノ・ダ・マッタは5周目にターン8の立ち上がりでスピン、グラベルにはまってコクピットを降りる。
金曜日午前のセッションで1、2位を独占したフェラーリ勢は、まずルーベンス・バリチェロがラルフの0.123秒落ちで2位に入る。曲がりくねったセクター2で最速だ。
続いてミハエル・シューマッハーが1分33秒391でラルフに0.848秒の差をつけトップに。セクター1、2で最速で、初の1分33秒台に入れる。
その後、ミハエル・シューマッハーがターン9で360度スピンする場面もあったが、無事再走。このセッションのトップタイムをキープしてセッション終了。マクラーレンのキミ・ライコネンはインスタレーションラップ4周のみでノータイムとなっている。3回目終了時点で気温33度・路面温度45度。
4回目のセッションは気温34度・路面温度47度・湿度53%で開始。グリーンライト点灯と同時に、3回目セッションで4周しかできなかったダ・マッタがコースイン。チームメイトのオリビエ・パニスのトヨタエンジンは1万8555回転を記録している。
ミハエル・シューマッハーはまずは1分34秒040のタイムをマークするが、その後最終コーナーで左前輪がロックし、大アンダーステアに見舞われた。コースアウトし、グリーン・カットの後ピットロードに入る。
セッションも残り20分となったところでラルフがミハエルを0.067秒逆転、1分33秒973でトップにたつ。直後にモントーヤがラルフを0.410秒逆転、1分33秒563で上回ってきた。残り10分の時点で、トップ10はモントーヤ→ラルフ→ミハエル→ヤルノ・トゥルーリ→フェルナンド・アロンソ→マーク・ウエーバー→デイビッド・クルサード→ライコネン→パニス→フェリペ・マッサの順。バリチェロは11番手だ。
ダ・マッタは残り9分というところで、ターン11で再度コースオフするがコースに復帰している。
4回目のセッションはウイリアムズのワンツーかと思われたが、セッション残り4分というところでミハエル・シューマッハーが1分33秒526でモントーヤを0.037秒逆転し、トップに浮上。そのままチェッカーとなり、ミハエル→モントーヤ→ラルフ→トゥルーリ→バリチェロ→ジェンソン・バトン→ライコネン→クルサード→アロンソ→ウエーバーがトップ10となった。ミハエルからアロンソまでが0.668秒差の接戦だ。
バリチェロのフェラーリエンジンは1万9196回転を記録。佐藤琢磨はもっぱらユーズドタイヤのロングランをやっていた模様で1.6秒遅れの15位でセッションを終えている。