ジャガー・レーシングは今週、マレーシアのクアラルンプールで行われるF1世界選手権第2戦に挑む。
マレーシアの湿度に慣れるため、チームはほとんどのチームと同様、メルボルンから直接マレーシア入りをする。
ジャガーの3人のドライバー、マーク・ウエーバー、クリスチャン・クリエン、ビヨルン・ウィルドハイムは、心身両面の準備のため、現地マレーシアでトレーニングを重ねてきた。
ウエーバーは次のように語る。「ホームレースでは残念な結果だったので、セパンに向けて心身ともにハードワークに徹してきた。マレーシアは天候がいちばんの敵。マシンの中の温度がものすごく高くなるので、体力がかなり消耗する」
「今回僕はファクトリーに戻ることができなかったけれど、チームはR5について、ギヤボックスの改良とメルボルンで完走できなかった原因を探るために、昼夜を問わずハードワークに徹してきた。開幕戦よりさらに進化すると思うよ。メルボルンで、クリスチャンが2台のトヨタの前でフィニッシュしたことは、とても励みになっている」
「セパンはレースが楽しめるトラックだ。気温がかなり高く、マシンにとっては苛酷なコースでもある。R5はまだまだポテンシャルをアップさせるだろう。スピード面ではさらに進化することだろうと楽しみにしている。ミシュランはR5と相性がとてもいいタイヤを供給してくれる。もちろん、コスワースもオーストラリアでは信頼性に優れたエンジンを供給してくれ、とてもありがたかった。マレーシアでも同じようなエンジンを期待している。予選ではもちろんベストを尽くしていく。決勝では完走と共にポイント獲得を狙っていくよ」
一方、メルボルンで11位完走を果たしたクリエンは、マレーシアでも再び完走を期待している。
「開幕戦が終わったばかりだというのに、もう第2戦がやってきて信じられない気持ちだ」とクリエン。「メルボルンではとてもエンジョイできた。完走を果たすことができ、とても喜んでいる。再びレースが始まるが、僕は先週、マークとビヨルンと共にランカウィでトレーニングに励んだ。マレーシアで完走を果たすには、心身両面に渡るフィットネスがいかに重要かということがだんだん分かってきたよ」
「メルボルンでのR5の反応はとても良かった。予選ではハイドロリック系のトラブルに見舞われたが、レースの試練には耐え、信頼性は十分だった。金曜日のプラクティスを利用してトラックに慣れようと考えている。セパンは経験面で、他のドライバーの方が僕より有利な立場に立っている。セパンではビヨルンがタイヤテストに集中してくれるので、とても助かるだろう。その間、僕はコーナーを学習できるからね。メカニックやエンジニアとはとてもうまくやっている。彼らのチームワークはとても素晴らしいね。レースでポイントを獲得して、彼らのハードワークに是非報いたい。それにはまだ少し時間がかかるはずだが、予選で頑張ることができれば、それも不可能なことではないだろう」
ウィルドハイムは、今回も金曜日のプラクティスに参加し、週末の決勝に向けてミシュランタイヤの限界テストを行い、チームとドライバーを支援する。
「ジャガーでの任務を大いに楽しんでいる。金曜日のプラクティスにおける僕の作業が、チームにとって重要な影響を与えることを知って嬉しく思っている」とウィルドハイム。「立場上レーストラックの上で長い時間ドライブすることはできないけれど、短い時間を最大限生かして、R5のことや、各サーキットのことを詳しく学習している」