パナソニック・トヨタ・レーシングは12月12日(金)、4日間にわたるスペイン・ヘレス・サーキットでのF1合同テストを終了。参戦2年目となる今シーズンのスケジュールをすべて終了した。
今回のテストでは、9日(火)から11日(木)までの3日間を、レース・ドライバーのオリビエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタが担当。来シーズン用のエンジンとギアボックス、リア・サスペンションを装備した進化型テストカー“トヨタTF103B”と、今年のレースカー“トヨタTF103”の2台で走行。多岐に渡るデータ収集プログラムをこなした。
また、テスト最終日となった12日(金)はリザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタが“トヨタTF103”のテストを継続。路面を人工的に濡らしたウエットコンディションでのミシュランタイヤのテストを実施。4日間のF1合同テストを締めくくった。
クリスチアーノ・ダ・マッタ:
TF103B&TF103/03
周回数:122周
ベストタイム:1分18秒584
「テスト初日と2日目は、悪天候のため走行距離を伸ばすことが出来なかったが、私にとってテスト最終日となった3日目は有意義なテストを行えた。しかし、すべてのテストプログラムをこなすことは出来なかった。そして、いくつかの小さなトラブルにも見舞われたが、これは深刻なトラブルではなく、テストの常だ。進化型テストカー“トヨタTF103B”を、ウエットコンディションとなったテスト初日と2日目にテストしたが、完全なドライ・コンディションでは、ほんの数周しか走行できなかった。従って、多くを語ることは出来ないが、手応えを得ることは出来た。また、今回のテストでは、特にコントロール・システムとそのチューニング、そしてタイヤテストをこなし、有意義な成果を得ることが出来た。休息を経て、久しぶりにF1をドライブ出来たことを喜んでいる」
オリビエ・パニス:
TF103B&TF103/03
周回数:147周
ベストタイム:1分18秒835
「今回のヘレスでのテスト参加は、私にとって日本GP以来初のテストであり、とても嬉しい。また、ブリタニーでの休暇中に、総合的なトレーニング・プログラムをこなした直後だけに、体調もとても良かった。再び、チームに合流できたことに満足している。今回のテストプログラムは、大きく2つに分けられ、最初の2日間は、今年のレースカー“トヨタTF103”でタイヤテストに集中し、3日目は、進化型テストカー“トヨタTF103B”に乗り換えた。テスト初日は、悪天候に見舞われ、いくつかのテストでは起きうる問題も発生したが、“トヨタTF103”ではポジティブな成果を得ることが出来、来シーズンのレースカー“トヨタTF104”に役立つ改善策を見いだすことが出来た。グリップ・レベルのパフォーマンス向上が課題といえるが、今から、来年1月中旬に行われる新車“トヨタTF104”のシェイクダウンテストが待ち遠しい」
リカルド・ゾンタ:
TF103/03
周回数:104周
ベストタイム:1分30秒503
「ウエットコンディションで行ってきたテストの最終日は、雨はあがったが、皮肉にも人工的に路面を濡らして、ミシュランのウエットタイヤのテストを行った。1日で100周以上を走破し、信頼性を確認出来たとても有意義なテストとなった。今日が、2003年シーズンの最後のテストとなったが、来年1月17日(土)に新車“トヨタTF104”の発表会が行われ、2004年シーズンに入るまで、束の間のクリスマスと新年の休暇を楽しむつもりだ」