2004年シーズンに向けたパナソニック・トヨタ・レーシングの準備活動が、11月25日(火)、F1合同テストの開始とともに、本格的にスタートした。スペイン・バレンシアと南仏ポール・リカール、2ヶ所のサーキットで同時に行われたテストでは、リザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタと、テスト・ドライバーのライアン・ブリスコが、各々多くの周回数をこなし、数多くのデータを収集した。
25日(火)から28日(金)の4日間、バレンシアで行われたF1合同テストには、ドライバー育成プログラム“トヨタ・ドライバー・アカデミー(TDA)”の一員として欧州F3選手権シリーズに参戦し、本年度のシリーズ・チャンピオンを獲得したライアン・ブリスコが参加。“トヨタTF103”で、主にミシュランのタイヤ比較テストを行い、延べ1300km以上を走破。順調にテストプログラムを消化した。
ライアン・ブリスコ
トヨタTF103B/03
BestLap:1'11.950
周回数:338周
「今回の合同テストでは、走行中断の赤旗が数多く出されるなど、進行に制約も受けたが、チームの働きとテスト結果には、とても満足している。ミシュランのドライタイヤとウエットタイヤのテストを行ったが、予定していたすべてのテストプログラムを消化することが出来た。多くの作業と周回数をこなすことが出来、達成感を得ている。来シーズンから新しく導入されるレギュレーションへの対応作業を開始したが、私自身もマニュアル・シフトに適応する必要がある。また、ウエットタイヤテストでは、パフォーマンスの向上とタイヤ開発の著しい進歩を実感した。今から、来週、リカルド・ゾンタと共に参加する、スペイン・バルセロナでのテストを楽しみにしている」
11月25日(火)から28日(金)の4日間、ホーム・サーキットである南仏のポール・リカール・サーキットでは、リザーブ・ドライバーのリカルド・ゾンタが、来シーズン用のエンジンとギアボックス、リア・サスペンションを装備した進化型の“トヨタTF103B”をテスト。大きなトラブルに見舞われることもなく、テストは順調に進んだ。
リカルド・ゾンタ
トヨタTF103B
周回数:237周
「今回のテストは、クルマのリア部分を一新した進化型テストカー“トヨタTF103B”の初テストとなった。4日間に渡り、新しいエンジンとギアボックス、リア・サスペンションのテストを行ったが、大きなトラブルもなく、その進化に手応えを得ることが出来た。来シーズンに向けて、前向きでポジティブな成果だと思う。とはいえ、気象条件の違いもあり、従来型と単純に比較するのは難しく、進化型の初めてのテストで結論を急ぐことはできない。母国ブラジルでの束の間の休息を経て、再び、F1をドライブ出来ることを喜んでいる。来週のバルセロナ合同テストが楽しみだ」
パナソニック・トヨタ・レーシングは、スペイン・バルセロナ近郊のカタルニア・サーキットに移動し、12月2日(火)から5日(金)の4日間、F1バルセロナ合同テストに参加。リカルド・ゾンタとライアン・ブリスコが2台体制でテストを行う予定。