F1第15戦アメリカGPの決勝レースが、9月28日(日)アメリカのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われた。
スタート30分前に、一瞬、大粒の雨がシャワーのように降り注ぎ、変りやすい天候が危惧される中、午後1時に73周の決勝レースがスタート。厚い曇に覆われているとはいえ、ほぼ路面は乾き始めたドライコンディションの下、セカンドロー3番手グリッドのO.パニスは絶妙なスタートを切り、見事2位で第1コーナーへ。C.ダ・マッタも10位で序盤戦へと突入した。しかし、2周目には、小雨が落ち始め、5周目には、本降りの様相。パナソニック・トヨタ・レーシングは、早々にO.パニスが6周目、C.ダ・マッタも7周目には、レインタイヤへと交換のためにピットイン。ところが、ほどなく雨はやみ、2台共、再びドライタイヤへと交換にピットインを余儀なくされ、14位と15位へと大きく順位を落としてしまった。その後も、気まぐれな雨に翻弄されたレースとなったが、追い上げを見せていたO.パニスは、28周目に無念のコースアウト。惜しくもレースを去ってしまった。一方、C.ダ・マッタは、タイヤ交換が裏目に出て6回ものピットインを行う苦しいレースとなったが、完走わずか11台のサバイバルレースを9位でフィニッシュ。悔しい結末となったパナソニック・トヨタ・レーシングは、雪辱戦となる最終戦日本GPへ向け、万全の体制を整える。
優勝は、M.シューマッハ(フェラーリ)であった。
<アメリカGP決勝>
天候:
曇り時々晴れ
路面状況:
ドライコンディション/ウェットコンディション
T−CAR:TF103/07
(クリスチアーノ・ダ・マッタ仕様)
スペアシャシー:TF103/04
チーム代表
オベ・アンダーソン:
「ひと口で言うと、今日のアメリカGPは、パナソニック・トヨタ・レーシングに試練を課す1日だった。雨の降り始めでリスクを冒したが、報われなかった。我々は、レース中の天候変化と予測不可能な状況に直面するのは、初めてであり、すべてが学習過程での重要な課題でもある。鈴鹿での日本GPを間近に控え、トヨタの地元で今シーズンの挑戦を締めくくるべく、チーム一丸となって臨む」
ゼネラルマネージャー
高橋敬三:
「天気に翻弄されたレースだった。ドライタイヤとレインタイヤの交換が裏目に出てしまい、クルマの調子が良かっただけに、本当に悔しい。今季のチャンピオンシップ争いも残り1戦となってしまったが、凱旋レースとなる日本GPにすべてをかける。エンジン、空力部品ともに鈴鹿サーキット用に準備したので、万難を排して、今日の屈辱を晴らす」