ドライバーウォッチング：マッサ「あれは完全にチームのミスだよ」

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まるで人が変わったよう、と言うべきか。

今までは「もうタイヤが持たない！」とレース中に何度も悲鳴を上げて来たフェリペ・マッサが、なぜかアブダビでは安定したペースで周回し続けた。

「中古のソフトタイヤでスタートして18周まで持たせた。すごいだろ？」

いつもより多くの報道陣が集まったレース後囲みで、マッサはニヤリと笑って見せた。

一方フェルナンド・アロンソはソフトの新品。

ところがラップタイムでマッサにかなわない上に、2周も早く最初のピットインへと向かった。

「僕はあと2周は、行けたんだけどね」

ピットインのタイミングが自分の本意でなかったことを、暗にほのめかすマッサ。

そして終盤38周目、二度目のピットインでは、再度ミディアムタイヤを装着する。

「あれは完全にチームのミスだよ。だって第1スティントは、18周走ったんだよ。それよりはるかに燃料が軽くなってるんだから、たとえ中古しか残ってなかったとはいえ、チェッカーまでの17周をソフトで走りきるのは楽勝だったはず。そうしたら、最悪でも5位に入れてたね」

マッサは「チームのミス」と言うが、勘ぐればアロンソをより上位でフィニッシュさせるための、手の込んだチームオーダーと思えなくもない。

とはいえ今季限りでフェラーリを去るマッサには、もうどうでもいいことのようだ。

「残り2戦、思いっきり走るだけさ。でもそれって、好き勝手にレースするって意味じゃないけどね。コンストラクターズ選手権2位を獲れるよう、あくまで全力で貢献するつもりだよ」

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