2012年F1インドGPの日曜決勝で、マクラーレンのルイス・ハミルトンは4位、ジェンソン・バトンは5位を獲得した。
■ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス
ルイス・ハミルトン 決勝=4位
なぜあんなにスタートが悪かったのか分からないんだ。順位を落とし、後ろのドライバーたちからプッシュされることになった。1周目、最初ジェンソン(・バトン)と当たらないよう気をつけていたら、右のミラーにフェルナンド(・アロンソ)が映った。彼はものすごく後ろから僕のスリップに入って近づいてきた。でも僕がもっといいスタートをしていたとしても、上位のドライバーたちは速すぎたかもしれない。ファーストスティントは特にね。
ファーストスティントでダウンシフトに問題が出始めた。それで左手じゃなくて右手でシフトダウンしなければならなくなったんだ。そのためチームはピットストップでステアリングホイールを交換することにした。これまでレース中にステアリングを換えたことなんてなかった。バルセロナでのテストでやったことはあったけど、決勝中というのは初めてだ。それでもチームはとてつもないプレッシャーの中で驚くほどすばやくやってのけた。
彼ら全員に「よくやった!」と言いたいよ。僕はマシンを止めるより早くホイールを外し、クルマの外に放った。その後チームは新しいステアリングを装着して、僕は1速に入れて、発進したんだ。そのすべてを終えるのにたったの3秒ちょっとしかかからなかった。
終盤はマーク(・ウエーバー)を追いかけたけれど、そのころには遅すぎた。彼は速すぎて、本格的に追い抜きをかけることはできなかった。それでも諦めなかったよ。最後の周の最終コーナーまで彼に追いつけるかもしれないと思っていた。でも結局そうはならなかった。
それでも今日のレースは本当に楽しかった。前回こんなにハードに、こんなに長く、限界ぎりぎりまでプッシュしたのがいつだったか、思い出せないぐらいだ。本当に最高の気分だった。こんなバトルができて、素晴らしい気分だったよ。ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのスタッフ全員のこともとても誇りに思っている。本当に最高のレースだった。
ジェンソン・バトン 決勝=5位
スタートが僕にとってのハイライトだった。ルイス(・ハミルトン)、フェルナンド(・アロンソ)、僕の3人はミリ単位のバトルをした。こんなスタートは初めてだよ。信じられないほどハードな戦いだった。それでいて僕らは互いに誰も接触することがなかった。これほど接戦で、これほどタイトで、それでいてすごくクリーンだった。
その後のレースが楽しくなかったのは残念だった。ファーストスティントは全くうまくいかなかった。他のドライバーたちより僕らはオプションで苦労していたと思う。それで後ろのドライバーたちに対して防御できなかった。その後予想していたより早くピットストップをして、ハード側のタイヤでバランスが改善されることを期待したが、ロメイン(・グロージャン)に引っかかり、そこでまた時間を失って、思ったようにうまくいかなかった。
でも最終ラップでファステストラップをマークできたのはすごくよかった。僕らにはもっと向上できるポテンシャルが大いにあるし、それを来週末のアブダビでも示せると思う。