Lucky Strike B・A・R Hondaは今週末のハンガリーGPを戦うべく、同国の首都ブダペストへと向かった。今回の目標は言うまでもなく、前戦ドイツGPで獲得した表彰台に再度立つことである。
7月は2連戦が2度行われるという過酷なスケジュールだ。当然、連戦の間にテストをすることはできなかったが、チームはドイツGPの結果からB・A・R Honda 007の戦闘力の向上に自信を深めており、予選、レースともに先頭集団で戦うことは十分可能なはずだ。
今季第13戦ハンガリーGPの舞台となるブダペストは、シーズンの中で最もエキサイティングな都市の一つと言っていいだろう。長い伝統に培われた文化的雰囲気と、前衛的な近代建築物など、ブダペストの魅力は尽きない。一方、ハンガロリンクのサーキット自体は、曲がりくねったコーナーが連続するレイアウト。市街地コースのモナコに次ぐ、低速サーキットである。5つのコーナーの通過速度は僅か100km/h程度。高速の部類に入る2つのコーナーにしても、せいぜい200km/h強に過ぎない。
■ジェンソン・バトン
「ドイツGPでの表彰台は、チーム全員にいっそうの元気をもたらした。皆気合い十分で、ハンガリーGPに臨むだろう。ハンガロリンクは曲がりくねってるだけでなく、非常に路面がバンピーだ。抜ける場所はほとんどないし、僕のお気に入りのサーキットとは言えないね。それからここは例年、かなり暑くなるだけに、ドライバーにとっては過酷なコースでもある。気温30℃のコンディションでレースを走れば、体重はゆうに2キロから2.5キロは減ってしまう。去年のレースはまずまずだったし、今年はぜひ最高の成績を挙げたいね。特に先週のホッケンハイムで表彰台を得ただけに、その気持ちはなおさらだよ」
■佐藤琢磨
「ハンガロリンクでの追い抜きは非常に難しいだけに、予選順位がかなり重要になります。ホッケンハイムは厳しいレースになってしまいましたが、予選での出走順はそれほど悪くなく、ある程度の助けにはなると思います。マシンは日を追って良くなっていますし、ドイツでも満足の行くパフォーマンスを発揮してくれました。ハンガリーでのレースを楽しみにしてますし、必ずや素晴らしい戦いをお見せできるよう、頑張ります」
■ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「前戦ドイツGPでジェンソンが表彰台を獲得するなど、ここ3戦での我々は非常に高い戦闘力を発揮できた。ハンガロリンクは全く違うコースレイアウトで、最大限のダウンフォースが要求される。しかし、ここでも必ずトップ集団で戦えると信じている。私自身はハンガリー訪問は初めてだが、チームの皆はここでのレースをエンジョイしているようだ。レースも期待しているが、ハンガリーを訪れることも楽しみにしている」
■中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリングディレクター
「ホッケンハイムではジェンソン選手が表彰台を獲得しましたし、今週末はぜひ両ドライバーによるダブル入賞を実現したいです。エンジンの進化は満足の行くレベルですが、トップ2チームとの差を縮めるためには、まだやるべきことはたくさんあります」