F1世界選手権第7戦ヨーロッパGPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。
前戦第6戦までは、土曜日に予選1回目、日曜日の午前中に予選2回目を行い、その合計タイムで決勝グリッドを決定していたが、このヨーロッパGPから、土曜日の予選1回のみで決勝グリッドを決定する方式に変更されることとなった。この土曜日の予選後は、決勝スタートまで車両保管されることから、予選では、決勝レースへ向けて燃料を搭載した状態でのタイムアタックが行われる。
予選に先立って午前9時から行われた公式練習3回目は、好天の下、気温24度、路面温度28度、湿度55%のコンディションで開始。ラルフ・シューマッハーが9番手、ヤルノ・トゥルーリが12番手のタイムをマークした。30分のインターバルの後、午前10時15分に開始された公式練習4回目では、路面温度が上昇する中、着実にタイムをアップ。ヤルノ・トゥルーリが5番手、ラルフ・シューマッハーは8番手の好位置につけ、午後に行われる公式予選へ臨むこととなった。
公式予選は、気温30度、路面温度は48度というコンディションで、午後1時に前戦モナコGPの決勝結果の逆順でタイムアタック。11番目に出走したヤルノ・トゥルーリは、素晴らしい走りで4番手のタイムをマークし、2列目グリッドから決勝をスタートすることとなった。一方、15番目アタックのラルフ・シューマッハーは8番手グリッドを確保。ポイント獲得目指し、明日の決勝へと挑む。明日は、午後2時(日本時間午後9時)に60周で行われる決勝レースのスタートが切られる。
ディーター・ガス チーフ・レース・エンジニア
「今日は非常に満足出来る予選結果となった。ヤルノ・トゥルーリは予想以上に素晴らしいアタックを見せ、ラルフ・シューマッハーも良いポジションを獲得してくれた。ラルフ・シューマッハーはアンダーステア症状を訴えているので、夜を徹してデータを解析し、原因を解明する事になるだろう。しかし、他には何の問題もなく、決勝レースへ向けて適切なタイヤ選択も出来たと思う。このことは、明日の午後に期待が持てるということを意味する。決勝での戦略にも自信があり、それはきっとうまく行くはずだ。見に来てくれるすべてのサポーターのためにも、良い結果が得られることを期待している」
高橋敬三 技術コーディネーション担当ディレクター
「両ドライバー共に新しい予選方式のもとで、全力でアタックしてくれた。ヤルノ・トゥルーリは若干風の影響を受け、ラルフ・シューマッハーはアンダーステア傾向になってしまったが、明日のレースでは十分に上位を狙っていける位置なので、ケルンの仲間のためにも最善を尽くす」