フェラーリのナンバー2ドライバー、ルーベンス・バリチェロは、フェラーリによる圧倒的支配の時代が終焉を迎えるのではとのコメントに反論した。
今週末行われるバーレーンGPの練習走行を前にして、ルノーが勝利したシーズン当初のオーストラリアとマレーシアは納得のいくスタートではないものの、それに続くレースではフェラーリが巻き返すだろうとバリチェロは語っている。
「僕らは問題点の解決にはとことん集中する強い集団なんだ。だからフェラーリの時代の終わりだなんて僕は思っていないよ」とバリチェロ。
「実際に今の状況でも僕はチャレンジを楽しんでいるし、新しい車でどのくらい僕らが前に進めるかがすごく楽しみなんだ。今必要なのはテストプログラムをもっと推し進めることとトライしていくことだ。そうすればまたチャンピオンシップは手に入れられると思う。去年のここ(バーレーン)で僕らはすごく速かったし、今年のレースもお楽しみといったところだ」
彼は今週末に初めて“実戦で”F2005をドライブするが、F2005は昨年のマシンの改造版であるF2004Mよりも優れていると指摘している。
「このレースのためにF2005の準備作業を行ってくれたフェラーリのすべての人たちにお礼を言いたい」とバリチェロは続けた。
「レースチームのスタッフもファクトリーのみんなも昼夜を問わず作業を続けていた。僕がこのマシンに乗ったのはムジェロでの1日テストでの7時間ほどだけだったけど、高速コーナーでの驚くほどのバランスのよさを知って新車は以前のマシンよりずっといいと感じた。ピットを出て最初の周回でF2005は速いマシンになっていることがわかったんだ。だからすごくいい感じだったし、今は果たしてどのくらい速く走れるか見届けたいと思っているんだ。旧車に対してすごく大きな改良がなされている。だから僕らは大きく一歩前に踏み出せるだろうなと思っているけど、僕自身はしっかり地に足を付けていきたい」
F2005のパフォーマンスに関しては疑問の余地は無いが−少なくともバリチェロにとっては−デビューレースということでそれに伴う未知の不安は無いわけではない。
「スイッチやシートポジション関係は前のマシンと同じだから、新しいマシンに引き継いでドライブすることには何の問題も無いよ」とバリチェロ。
「今僕らに必要なのは、セットアップに関する正しい選択だ。レースでの最高のセッティングを決めるために、今週末はできるだけ早くできるだけ多くの情報を得ることが必要だ。いかにマシンが速くてもセッティングが決まらなければ十分に発揮できない。その作業が僕らにとっては今週末の最大のチャレンジになるね。信頼性の問題は起こらないと思っているよ、だって新車だからね。だからその点では落ち着いていられるよ」