F1世界選手権第14戦ベルギーGPの決勝レースが8月29日(日)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われた。
悪天候の予選からうって変わり好天に恵まれたスパ・フランコルシャンは、ドライコンディション、気温20度、路面温度22度、湿度61%の下で、午後2時に44周にわたる決勝レースのスタートが切られた。しかし、スタート直後の1周目から4台が接触して、セーフティカーが導入される波乱の幕開け。9番手からスタートを切ったオリビエ・パニスも、第1コーナーで他車と接触したが、ピットインし、修復して13位で戦列復帰。一方、20番手グリッドからスタートを切ったリカルド・ゾンタは、順調にポジションをアップし、10番手で4周目の再スタートから序盤戦へと挑んだ。リカルド・ゾンタは、その後も着実にポジションを上げ、波乱のレースで、3度目のセーフティカー導入となった37周目には4位まで躍進する大健闘。しかし、残り3周となった再スタートで、不運のエンジントラブルに見舞われ、ストップ。オリビエ・パニスは、着実に8位でフィニッシュし、ポイント獲得を果たした。
優勝は、K.ライコネン(マクラーレン・メルセデス)であった。
冨田 務 TMG会長 兼 チーム代表
「今日のベルギーGPは、とても厳しく、パナソニック・トヨタ・レーシングに励みとなるレースだった。我々のミシュラン・タイヤの選択やレース戦略の全てがうまく運んでいただけに、結果にはがっかりしている。残りわずか3周という時点で4位という好ポジションにつけており、そこでのエンジントラブルは本当に残念だ。これまでシーズンを通して、我々のエンジンの信頼性は非常に高かっただけに、今回のトラブルの原因を調査しなくてはならないが、悲観はしていない。レースでの戦略は期待以上に上手くいったし、この週末、チームは高度にプロフェッショナルな仕事を成し遂げてくれた。オリビエ・パニスが獲得した貴重なポイントをケルンへ持ち帰り、次戦モンツァでのイタリアGPへと体制を備える」
高橋敬三 技術コーディネーション担当ディレクター
「波乱のレースの中で、満足のいく結果が残せなくてとても悔しい。両ドライバー共全力で戦ってくれたが、リカルド・ゾンタに思いがけないエンジントラブルが出てしまった。気持ちを切り換え、次のモンツァに全力で挑戦する」