ベルギーGP予選が行われ、「雨の達人」ミハエル・シューマッハが、激しい雨の中でブリヂストンのエクストリームウェザー・タイヤを最大限に活用する素晴らしい走りを見せ、2番手のラップタイムを記録した。決勝でシューマッハは、ポールポジションを獲得したヤルノ・トゥルーリ(ルノー)の隣からスタートする。トゥルーリとチームメイトのフェルナンド・アロンソ(ルノー)は、予選セッション中の、まだあまり雨が激しくない時間帯にノーマルウェットタイヤを装着して走行した。予選セッション終盤に走行したフェラーリ、ザウバーのドライバーたちは天候の悪化に伴いウェットタイヤよりも溝の深いエクストリームウェザー・タイヤを装着した。その結果、それぞれ記録した2位、5位、6位、8位のタイムがいっそう意義深いものとなった。一方、ジョーダンとミナルディ両チームのドライバーたちは特にトラブルはなく予選を終えた。エキサイティングなスパ・フランコルシャン・サーキットで行われる決勝は、特に天候によって意外な展開になることが予想される。各チームは一晩マシンのセットアップを変更できない。予選前に決勝当日の天気予報が今日の荒れた天候とはかなり異なる可能性があることを念頭において、ウェットまたはドライのどちらのセットアップで走るかを決めなければならなかっただろう。
菅沼寿夫/ブリヂストン・モータスポーツ テクニカル・マネージャー:
「今日はポールこそ逃したが、我々のエクストリームウェザー・タイヤの優れたパフォーマンスを確認することができた。まずどのドライバーも同じようなウェットコンディションで走行した予備予選で、ブリヂストンを装着する4人のドライバーがトップ5内のタイムを記録した。その後の、降雨量とコース上の水の量を考慮しながら走行していた最終予選のフェラーリ両ドライバーのパフォーマンスは満足できるものだった。エクストリームウェザー・タイヤを装着したミハエルのタイムは、ノーマルウェットタイヤを装着していたトゥルーリのタイムとわずかコンマ07秒差だった。ルーベンスは残念ながら最終セクターでミスをしてしまったが、彼もポールを目指して走っていた。このパフォーマンスはザウバーの結果にも反映され、ザウバーの両ドライバーは決勝で3列目と4列目のグリッドからスタートする。全体的に、喜ばしい結果であり、これから明日の決勝に向けたブリヂストン装着チームへのアドバイスに集中することになる。」
ロス・ブラウン/スクーデリア・フェラーリ・マールボロ テクニカル・ディレクター:
「状況が我々の都合の良いようには動かなかった。(セッション)終盤に急に雨が降り出し、ヤルノ・トゥルーリは最適のタイミングで出走し、良い仕事をした。つまり、状況を考えれば、我々は十分に満足しており、決勝に向けて強さを発揮できるだろう。今日我々は折衷案は取らず、天気予報では明日はドライコンディションが予想されるので、マシンにドライ・セットアップを施した。レース中にも多くのチャンスがあるだろう。」