F1ベルギーGPのフリー走行4は、雨と濃霧のため30分間のディレイとなり、結局15分間に短縮されたセッションでフェラーリのルーベンス・バリチェロがトップタイムをマークした。
ベルギーGPの舞台となるスパ−フランコルシャンは朝から雨。セッション開始時の気温は16度、路面温度は15度。ウエット・セッションはフランスGPの金曜日午前以来今季2回目だ。
8時50分、フリー走行3を前にエクストリーム(荒天用)タイヤの使用が認められる。さらにフリー走行3の開始直前に、医療用ヘリコプター飛行不可能を理由にセッションが15分延期。霧が出ており、飛行に必要な視界が確保できないためだ。
9時10分、霧は晴れずさらに15分ディレイ。9時25分にはさらに15分延長されると同時にプラクティス3(9:00〜9:45)がキャンセルされるとの通達が出された。フリー走行4(45分間)は天候の安定を待って開始される。
しかし、10時を回っても霧はなかなか晴れず、10時10分にはプラクティス4が15分延期される。さらに10時25分、10分のディレイが決まった。
10時37分には、さらに5分延期の決定。結局フリー走行4は10時45分から開始されることになり、ドライバー達はコクピットに納まる。
そして10時45分、フリー走行4がスタート。雨は小止みで、気温16度、路面温度15度というコンディションだ。ターン11と12に水溜りがある。先頭を切ってミハエル・シューマッハーがコースイン。全車がエクストリーム・ウェザー・タイヤを履く。シューマッハーは、まずは1分57秒906のタイムをマークする。ドライの時の約14秒落ちだ。
路面が濡れているだけに、コースオフやスピンが相次ぐ。開始4分にはトヨタのオリビエ・パニスがターン8でコースオフ。雨でグラベルがしまっていてタイヤが埋まらないため、パニスはコースに復帰することが出来た。
ミハエル・シューマッハーのマークしたタイムは、なかなか破られない。開始7分後には佐藤琢磨が2番手に入ってくるが、2.6秒落ち。直後キミ・ライコネン、ジェンソン・バトンらが琢磨の上に入ってくるが、シューマッハーのタイムを破るには至らない。
セッション終了3分前になると、またコースオフが増えてきた。ウイリアムズのアントニオ・ピッツォニアがターン8でコースオフ。バリアに左前から当ってマシンを小破。コクピットを降りる。さらにその直後、ミナルディのジャンマリア・ブルーニがオー・ルージュの頂点でスピン、クラッシュ! ドライバーは自力でマシンから出るも、赤旗が提示された。
結局、10時58分に赤旗のままセッション終了。バリチェロが1分57秒058でシューマッハーを上回るタイムを出し、トップタイムをマーク。シューマッハーが0.821秒遅れで2番手、3番手ライコネンは0.890秒落ちとなっている。佐藤琢磨は9番手でこのセッションを終えた。ほぼ全車が4〜6周を消化している。
セッション終了時のコンディションは曇り。気温、路面温度とも16度。区間タイム最速はセクター1が佐藤琢磨、2がシューマッハー、3がバリチェロとなっている。