2005年最終戦の中国GPで、B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは8位入賞。これで今季コンストラクターズ選手権で、B・A・R Hondaは6位となった。佐藤琢磨はレース中盤の34周目にギアボックストラブルのため、リタイアとなった。
レーススタート前のダミーグリッドにつく前の周回で、M・シューマッハ(フェラーリ)とC・アルバース(ミナルディ)が接触するという珍しいアクシデントが発生。両者はTカーに乗り換え、ピットからのスタートとなった。
午後2時に今季最後となるレースがスタート。2列目スタートのバトンは、スタート直後に1つポジションを落として5番手から、表彰台を目指してレースを開始。一方、17番手からスタートの佐藤は、ロケットスタートを決めて一気に12番手にジャンプアップ。しかし、フライングと認定され、ドライブスルーのペナルティを受けることに。これで佐藤は、最下位に後退してしまった。
その後、佐藤はミナルディ、ジョーダンなど3台を次々に抜き去り、10周目には17番手に復帰。前方にいるM・シューマッハとの差を詰めていく。そして18周目、バトンがピットインした直後に10コーナーのコース脇の排水溝のフタが外れてしまったために、セーフティカーが導入される。その間に佐藤を含むほとんどのマシンが一斉にピットイン。バトン7番手、佐藤13番手で、レースが再開された。
レース中盤の29周目。ジョーダンのクラッシュで、2回目のセーフティカーが入ることに。ここでバトンは2度目のピットイン。そしてピットに入らなかった佐藤は8番手にポジションアップ。しかし34周目にレース再開となった直後にギアボックストラブルに見舞われてしまい、スローダウン。そのままリタイアを喫した。一方のバトンは8番手に下がったが、そのまま56周を走り切り、チェッカーフラッグ。期待された表彰台獲得はならなかったが、10戦連続となる入賞で2005年シーズンを締めくくり、B・A・R Hondaの2005年コンストラクターズ選手権6位が確定した。優勝はF・アロンソ(ルノー)で、ルノーが2005年コンストラクターズタイトルを獲得した。
■ジェンソン・バトン 8位
「今日はシーズンの締めくくりとしては、とても残念な結果だった。残念なことに、ピットインした際に、1回目のセーフティカーが前に入ってしまった。セーフティカーはモントーヤ(マクラーレン)、そして僕の後ろに入るべきで、そのためにポジションを3つ落としてしまった。最初のスティントの間、マシンの調子は良かったけれど、レース終盤に向かうにつれ、日本の時よりも悪くなってしまった。ここで望んでいたような最後のステップアップが上手くいかなかったようだ。チームの皆にとって、長くハードなシーズンだったけれど、チームは強くなったし、より結束したと思う。僕自身は既に2006年シーズンに向かっているし、来シーズンは期待できる材料も沢山ある。今は、チームの皆やHonda、ミシュラン、そして全てのパートナーに対して、とても難しい時期を含む、今年1年のハードワークとサポートを感謝したい。とにかく、来シーズンに期待しているよ」
■佐藤琢磨 34周目リタイア
「今日は難しいレースになってしまいましたし、ポイント獲得圏内まで駒を進めることができたにもかかわらず、残念な結果になってしまいました。レース序盤から感じ始めたギアボックスのトラブルでリタイアすることになってしまい、シーズン最後の、しかもB・A・R Hondaでの最後のレースが台無しになってしまいました。今年はタフな1年でしたが、チームの一員として過すことができ、嬉しく思っています。チームとは、最高の時を何度か過ごしましたし、良い思い出も沢山あります。チームとパートナーの皆に対し、感謝の気持ちで一杯です。チームの今後の幸運を祈っています」