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メルセデス代表、F1へのV10エンジン復活案を示したFIA会長に批判的「今は2026年版パワーユニットに集中すべき時」

2025年3月3日

 FIA会長モハメド・ビン・スライエムが、F1に持続可能な燃料を使用するV10エンジンを導入するという選択肢について言及したことに対し、メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、2026年のレギュレーション変更が間近に迫るなかでそれに関する議論を持ち出すことは、時期尚早であると発言した。


 ビン・スライエムFIA会長は、合同発表会『F1 75 Live』イベントの後、SNSを通して次のようなコメントを発表した。


「今週ロンドンで行われたF1の発表は、スポーツの将来について多くの前向きな議論を引き起こした。我々は2026年のシャシーとパワーユニットに関する規制の導入を楽しみにしている。一方、将来のモータースポーツの技術的トレンドをリードする必要もある」


「持続可能な燃料で動くV10の轟音を含め、さまざまな方向性を検討する必要がある。どの方向を選ぶにせよ、我々は研究開発費のコスト管理を確実にするために、チームとメーカーを支援しなければならない」


 F1レギュレーションにおいて2006年にエンジンがV10からV8に切り替えられ、2014年には1.6リッターV6ターボ・ハイブリッド・パワーユニットが導入された。


 2026年にF1は技術レギュレーションに大規模な変更を加え、新たなシャシーとパワーユニットが登場することが決まっている。来年からの規則では、100パーセント持続可能燃料を使用し、V6内燃エンジンとMGU-Kモーターからの出力が同等になる。

F1新世代カーのレンダリング画像
2026年に導入されるF1新世代カーのレンダリング画像


 プレシーズンテストが行われるバーレーンで、ウォルフ代表は、さまざまな選択肢について議論するのはよいことだが、今は古いエンジン構成に焦点を移すべき時ではないと語った。


「5年サイクルでレギュレーションが施行されている。次に何が起こるかを、そういうサイクルで話し合っているのだ」


「市販車との関連性ではV8エンジンがV10よりも適したものになるかどうかという話も、エキサイティングな議論をもたらすだろう」


「どのようなハイブリッドシステムがその役割を果たすのか、サウンドは大きくなるのか。そういったすべてがレギュレーションのサイクルのなかで興味深い会話をもたらす。それだけの価値がある話だ」


「だが現時点では少し時期尚早だと思う。新しいエキサイティングなレギュレーションを開始するまであと1年だ。そんな時に、あるとは限らないものについて話をすれば、世界へのメッセージを薄めてしまうリスクがある」

トト・ウォルフ代表(メルセデス)
2024年F1第22戦ラスベガスGP トト・ウォルフ代表(メルセデス)


 F1コミュニティは、F1の技術分野におけるマイルストーンである2026年のレギュレーションに集中すべきだと、ウォルフは考えている。


「まずは、来年導入されるこれらの新しいレギュレーションに興奮すべきだ。それについての話をすべきなのだ」


「これは我々のスポーツだ。このようなエキサイティングなエンジンがマシンに搭載されることをポジティブにとらえることが重要だ。我々は、バッテリー技術と持続可能性の限界を押し広げようとしている。完全合成燃料も導入される」


「これがどれだけうまくいくかは誰にも分からないが、非常にエキサイティングなことだ。F1は極めてクレイジーな世界なのだ」


「すべての関係者がこれを心から応援すべきだと思う。このスポーツがあるべき姿でハイテクな形で認識され、機会に左右されないようにすること。それが一番なのだ」

F1新世代カーのレンダリング画像
2026年に導入されるF1新世代カーのレンダリング画像


 一方、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、V10エンジン導入のアイデアにポジティブな意見を述べている。


「私個人としては、スポーツの観点から、次世代以降の将来のF1エンジンがどうあるべきかを考え、特に持続可能な燃料の進歩を考えると、それがあらゆる機会を開くと思う」とホーナーは主張している。


「意図せずして、2026年以降のエンジンは、非常に高価で複雑なものになってしまった。純粋主義者の私としては、持続可能な燃料を使用し、責任の下で作られたV10に戻れたらうれしい」


「それが再導入されれば、グランプリレースのサウンドが戻ってくる。現在の一連のレギュレーションの後に目を向けるべき興味深いコンセプトとなるだろう」



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


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