大規模な空力変更を急ぎポーパシングが再発したフェラーリ【2024年F1前半戦アップデート総括】
2024年8月14日
全24戦が開催される2024年F1も14戦を終えサマーブレイクを迎えた。そこで、F1ジャーナリストの尾張正博氏が前半戦での各チームのアップデート投入状況を振り返り、『個人的に印象に残った各チームのベストアップデート or ワーストアップデート』について全6回で綴ります。
第3回となる今回は、第14戦ベルギーGP終了時点でコンストラクターズランキング3位につけるフェラーリをお届け。
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2023年から続いていたレッドブル・ホンダRBPTの連勝記録を2024年最初に止めたのが、フェラーリだった。第3戦オーストラリアGPでカルロス・サインツが優勝。チームメートのシャルル・ルクレールが2位に入り、フェラーリにとって、これが今シーズン唯一のワンツーフィニッシュとなっている。
ただし、この勝利はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にマシントラブルが発生したことにも助けられた。フェラーリにとって、今シーズン初めてのポール・トゥ・ウィンは、第8戦モナコGPでのルクレールの優勝だった。
24戦中、最も低速コースであるモンテカルロ市街地サーキットで大切なのはダウンフォース。たとえ空気抵抗があったとしてもダウンフォースを少しでも発生させる空力パーツが必要となる。そのモナコにフェラーリが持ち込んだハイダウンフォース仕様のリヤウイングが前半戦のベストアップデートだった。
だが、モナコは低速コーナーがいくつもある特殊なサーキット。モナコで速かったフェラーリはその後のグランプリで苦戦を強いられた。モナコGPの次のカナダGPではタイヤ戦略も外れて失速。そのため、翌戦のスペインGPに向けてフェラーリはアップデートパッケージを前倒しで投入した。
ところが、急ピッチでのアップデート投入は、ポーパシングというそれまで眠っていた問題を呼び起こしてしまう。
そのため、フェラーリはスペインGPに持ち込んだアップデートの使用をあきらめ、第7戦エミリア・ロマーニャGP仕様に戻して戦うことになる。実質的なダウングレードを強いられたスペインGPでのフロアやディフューザー、ボディワークなどの大規模な空力変更がワーストアップデートだったのは言うまでもない。
(Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 234 |
2位 | ランド・ノリス | 226 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 165 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 147 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 103 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 46 |
9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
10位 | エステバン・オコン | 23 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 460 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 222 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 210 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 172 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 59 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 41 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 36 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 19 |

