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【F1インタビュー】山本雅史氏、F2初優勝の岩佐は「これまでのF1ドライバーたち遜色ない」ポテンシャルを持つと高く評価
2022年7月30日
フランスで開催されたFIA F2第9戦ル・キャステレで、日本人ドライバーの岩佐歩夢(ダムス)が初優勝を飾った。日本でレースを見ていたという山本雅史氏は、「チームと一丸となってレースをしているのがモニターからも伝わってきて本当にたのもしかった」とレースを振り返り、今後に向けて「結果を残して前に進んでほしい」と語った。
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──FIA F2ではポール・リカールで岩佐歩夢(ダムス)選手が優勝し、2020年のバーレーン以来の君が代が流れました。フランスでの岩佐歩夢選手の走りはどのように見ていましたか?
山本雅史氏(以下、山本氏):現場にいられなくて残念でしたが、ライブで観戦していました。岩佐くんは常にいいポジションにいるのに、メカニカルトラブルやチーム側のミスなど少し運がなかった。それが、ポール・リカールはしっかりチームと一丸となってレースをしているのがモニターからも伝わってきて本当にたのもしかったです。チームもしっかりレースをやっていましたし、それに応えた岩佐くんも頑張ったと思います。
スタートで4番手の(ジャック・)ドゥーハンに抜かれましたが、1コーナーで焦って深追いせず、バックストレートできっちり抜き返しました。ドゥーハンはアグレッシブなドライバーなので、そういう意味では岩佐くんが冷静にバックストレートで彼の心理をつきながら抜いたあたりはさすがです。最終的に2位との差を10秒近く広げての勝利。見事なF2初優勝でした。
──F1のシートは20個しかないので、タイミングが重要になってきますが、ポテンシャルとしては、十分F1ドライバーになってもおかしくないと思わせる勝利でした。
山本氏:私は6年半、レッドブルと一緒に若手ドライバーを見てきていますが、年々このプログラム自体が充実してきているのも事実です。角田くんと比べても、フィジカルや速さ、それから順応性、コミュニケーション能力などさまざまな観点から、岩佐くんもこれまでのF1ドライバーたち遜色ないと思います。F1の難しいところは、過去にも日本人でいいドライバーがたくさんいましたが、本当にタイミングです。過去にも能力があっても、タイミングをものにできなかったドライバーはたくさんいます。
ベストなタイミングでベストなチャンスをものにできるかできないか。そういった意味では角田くんは本当によく頑張っていますし、それに匹敵するくらい岩佐くんもF2初年度でいいパフォーマンスを見せてくれていると思います。マルコさんも「速さは間違いない。あと結果だけだね」と言った矢先に結果を出してくれた。それもひとつのタイミングなので、すごく大事です。そういうドライバーでないと、ここには残れない。過去には福住仁嶺くんや牧野任祐くん、松下信治くんといった本当にいいドライバーはたくさんいましたが、そのチャンスを勝ち取れなかったのを私は目の前で何回も見てきていますから、岩佐くんにはいいタイミングでチャンスをしっかりものにして、結果を残して前に進んでほしいと思います。
──ホンダはパワーユニットマニファクチャラーとしてのF1参戦は終了しましたが、F1活動そのものは撤退していませんし、ドライバーの育成もサポートしています。
山本氏:ホンダさんがやってるHRS、ホンダレーシングスクール鈴鹿はカートから人材の育成しています。そこで学んでいる子供たちに夢を与えるという意味では、F1と繋がっているということは私は最も重要だと思っています。ホンダさんだから、そこはやり続けるのではないかと期待しています。
──日本では最近になって新型コロナの感染者数が急増し、F1パドックでも「日本GPは大丈夫か?」という声を耳にします。ただ少なくとも1年前と同じ状況ではありませんよね。
山本氏:新型コロナの感染者数が増えているのは事実ですが、さまざまな制限が緩和されてきているのも事実です。日本はいまでも疑わしい人を検査していますが、ヨーロッパではもう検査そのものをほとんどしていない。だから、単純に感染者数をヨーロッパと比較しても意味はないと個人的に思います。もうチケットは既に販売されてますし、鈴鹿さんもやる方向で動いてるので、私も3年ぶりにやってほしいです。チケットはほぼ完売間近ですから。
──最後に、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が今シーズン限りでの引退を発表しました。鈴鹿が好きだったベッテルにとってF1最後のシーズンに復活した鈴鹿を走ることになります。
山本氏:来年も残る雰囲気があったので驚いていますし、非常に残念です。マルコさんは「いままでのレッドブルドライバーのなかでマックスが一番優秀なドライバーだ」と言っていたので、「次に優秀なのは誰?」と私が質問したら「セバスチャン」と言っていました。レッドブルにとってはじめてチャンピオンを獲ったのはベッテルなので、レッドブルにとっても思い入れがあるのだと思います。そういった選手が引退していくのは寂しいですね。
(インタビュー 尾張正博/文 河村大志)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 136 |
2位 | セルジオ・ペレス | 103 |
3位 | シャルル・ルクレール | 98 |
4位 | ランド・ノリス | 83 |
5位 | カルロス・サインツ | 83 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 41 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 37 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 33 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 27 |
10位 | 角田裕毅 | 14 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 187 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 124 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 64 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 42 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 19 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |
第10戦 | スペインGP | 6/23 |